大鳥北濱神社

堺市西区浜寺元町3(平成18年1月2日)

この神社は南海本線・浜寺公園駅の東約600mに鎮座しています。

 和泉国一ノ宮大鳥大社の境外摂社です。ここには「官幣大社大鳥神社御旅所」と「大鳥北濱神社」の両社号標が建っています。御祭神は景行天皇の妃であった吉備穴戸武媛命(きびのあなとたけるひめ)と、大鳥大社HPにはありますが、日本書紀では吉備穴戸武媛命とは吉備武彦の娘または妹で、景行天皇の御子・日本武尊の第2妃となり、武卵(たけかいこ)王(讃岐綾君の祖)、十城別(とうきわけ)王(伊予別の祖)を生んだ、真備町にある穴戸山神社の御祭神となっています。古資料ではどうもこの辺りの記述に色々と矛盾があるようです。

 元来「タケル」とは勇猛な男で、猛々しく強い人物である事を讃えて呼ばれるものなのに、タケルの名を持つ唯一の女性がこの媛命で、日本武尊の妃であったと云う為だけに付けられた名前なのか、この媛命に猛々しく強い戦歴があるのか、思いは遥か昔へと遡り、縦横無尽にふくらんでいくのです。

「官幣大社大鳥神社御旅所」と「大鳥北濱神社」の両社号標
参道の様子 境内入口
力強く、素朴な文化4年(1821)生まれの浪花狛犬。
まん丸の可愛い眼で、この子達もやはり鼻がやや広がり気味です。
尻尾の模様が阿吽で変えてあります。
(文化4年(1821)8月建立)
拝殿 拝殿内の様子
本殿。女神なので千木が水平に切られています。