生根(いくね)神社

大阪市住吉区住吉2-3-15(平成24年1月7日)

東経135度29分48.06秒、北緯34度36分44.14秒に鎮座。

 この神社は住吉駅の北東約200mに鎮座しています。周囲は完全な住宅街ですが、神社には大樹が茂り、その歴史の奥深さが感じられます。
 入口には注連柱と金属製の門扉が取り付けられ、境内に入ると正面にブロンズ狛犬に護られた唐破風付き入母屋造りの拝殿、その奥の透かし塀内に、大阪府指定・重要文化財の檜皮葺の素晴らしい本殿が建立されています。又、境内には、この社の別名「奥の天神」の由来となったといわれている天満宮や、明治時代に近隣から遷座された境内社が多数祀られています。

 御祭神:少彦名命
 祭礼日:例祭・10月8日9日、夏大祭・7月18日・19日(渡御式)、新年祭、紀元祭、節分祭、淡島祭・新暦4月3日、秋思祭・10月25日、月並祭・毎月9日、七五三祈祷・11月13日・14日・15日)、除夜祭・12月31日
 境内社:天浄稲荷大神、天満宮、龍王社、塞神社、種貸神社、稲荷社
 由緒:御創立は不詳なるも、延喜式の神明帳(十世紀前半)において、当時の式内官幣大社に列し古来有名大社であった。
 豊臣時代には淀殿の崇敬社にて、片桐且元が奉行して現存の御本殿が寄進された。
 古伝によれば少彦名命は造酒の祖神であり、神功皇后も当社で酒を造り住吉三神に献ぜられたとある。
 又別名の「奥の天神」は住吉大社の奥の天満宮を称したとも云われ、一説には沖の天津神(少彦名命)から出た名称とも云われている。
(境内「御由緒略記」より)

 別名「奥の天神」。式内社で、住吉大社の摂社となっていたが、明治時代に独立の神社となった。旧社格は郷社。
少彦名命を祀る。西成区に、当社より少彦名命の分霊を勧請した生根神社がある。
 社伝によれば、住吉大社の鎮座以前よりこの地に鎮座しているという。延喜式神名帳では大社に列している。古来より住吉郷の産土神とされてきたが、江戸時代に神宮寺とともに住吉大社の管理下に入り、その摂社とされた。明治5年に住吉大社から別れ独立の神社に復した。
 淀殿が当社を崇敬し、現存する本殿・拝殿を造営した。
 祭神の少彦名命が医薬の神ともされることから、「住吉の淡島明神」の別名でも呼ばれ、信仰者を集めた。現在でも旧暦3月3日に「淡島祭」が行われている。
 別名の「奥の天神」は、境内社に天満宮があることから「住吉大社の奥の天神」の意味とされるが、少彦名命のことを「沖の天神」と称したからともいう説もある。
(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)

社頭
神社入口
昭和12年生まれのブロンズ狛犬
がっしりとした体格の落ち着いた狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(昭和12年(1937)12月吉日建立)
唐破風付き入母屋造りの拝殿
総木曽檜材にて桃山時代の建築様式を取り入れた造りとなっています。
拝殿内の様子
大阪府指定・重要文化財の本殿
桃山時代の建築様式を残した切妻千鳥破風木造檜皮葺極彩色の建造で、慶長5〜7年(1600頃)淀君の寄進により、片桐旦元が奉行となり造営されたものと伝わります。

境内社:天浄稲荷大神
境内社:稲荷社
境内社:種貸神社
種貸神社を護る浪速狛犬
境内社:塞神社
境内社:龍王社
室町後期の建築様式とされる境内社:天満宮
天満宮を護る狛犬
狛犬の拡大写真はこちらで
茶筅塔 霊石・神名穴立石
御神木・モチの木
推定樹齢500年で、大阪市の保存樹に指定されています。
御神木・大楠
御神木・大楠 御神木