赤手拭稲荷神社

浪花区稲荷二(平成14年11月23日)

 さびしい茶店を営む夫婦が、「心を込めてお稲荷さんに祈って
みよう」と、今まで以上に真面目に祈願をして帰りますと、珍しく
茶店に客が一人。お茶を飲んだあと、草履まで買って帰ります。
「早速ご利益があった」と喜んでおりますと、また、お客が一人。
同じように草履を所望します。が、草履は一足しか用意していな
かったため、断ろうとしてふと見ると、売ったはずの草履がぶら
さがっているではないですか。不思議なこともあるものだ・・・と、
この草履を売って、ふと同じところを見上げると、後から、同じ
草履がぞろぞろ・・・とぶらさがる。茶店の夫婦は大喜び。
お客もありがたがって草履をどんどん買って帰る。草履はあとから
あとから、ぞろぞろ・・・。これを見た向かいの床屋さん、お稲荷
さんへ行って、「私にも茶店と同じご利益を・・・」と祈って、
さて、どんなご利益があるのかと店へ帰ってみると、客がぎっしり。
「おぉ、早速ご利益があった。ありがたい。」と、客の頬に剃刀を
あてて、ひげをすっと剃り落とすと、その後から、ひげがぞろぞろ・・・。

 この落語にでてくるお稲荷さん、これが、この赤手拭稲荷です。
手水に赤い手ぬぐいがぞろぞろ(ぷぷぷ)かかっています。
これは、一説によると、いつも狐に荷物を盗まれてしまう、堺の魚屋、
源三が、稲荷さんに赤い手拭を献じて「これ以上、狐に、荷物を
取られない様に」と祈願したことから始まったとか。

神社正面

連続赤鳥居

お手水の赤手拭い

稲荷山?

社殿

鳥居の陰に浪花尾付狛犬が・・