大依羅(おおよさみ)神社

大阪市東住吉区庭井2(平成24年1月7日)

東経135度31分14.61秒、北緯34度35分29.74秒に鎮座。

 この神社は阪南高等学校のすぐ東に鎮座しています。
 昔は大和川の土手近くの南参道がメインだった様ですが、現在は駐車場のある北参道が表参道となっているようです。北参道入口には二対の狛犬が居り、鳥居を潜ると神門。両側に玉垣が立ち並ぶ参道を南に向かうと、やや広くなった左右に境内社が祀られ、参道脇には狛犬がいます。狛犬の間を進むと注連柱が立ち、正面には南参道から入る神門が建立されているのが見えます。社殿は右に90度曲がったところに入母屋造りの大きな拝殿と弊殿・本殿が建立されています。境内南側には天鈿女命を祀る境内社や龍神社が祀ってあります。
 又、地区の地名の由来になる「庭井の泉跡」碑や藤原定家歌碑等興味深い石碑も散見されます。
 この地方では住吉大社に次ぐ尊崇を受けていた神社だそうですが、現在も落ち着いた雰囲気の、とても清々しい、趣のある神社でした。

 御祭神:建豊波豆羅和氣王、底筒之男命、中筒之男命、上筒之男命
 祭礼日:4月16日・春大祭、7月第一土 日曜日・夏大祭、10月第一土 日曜日・秋大祭
 境内社:稲荷社、龍神社 他多数
 由緒:本社は国史上顕著なる式内の古社にして 神功皇后征韓とは重要なる交渉を有す 是を以て歴朝の御崇敬浅からぬ大社にして 則ち人皇第48代称徳天皇神護元年 摂津備前十八戸を大依羅神社に充て奉る 第54代仁明天皇承和14年7月 大依羅神社を修造して官社に預からしめ給ふ 第57代陽成天皇元慶3年6月14日 神財を奉らしめ給ふ 四時祭七十七座相當祭及臨時祭二百八十五座の名神祭同八十五座祈雨祭 特に八十島祭にも預からしめし事史に載せられたり 古事記、日本書紀、三大実録、延喜式等の国史は元より 其他の古書に載せられざるはなく 往時神域の規模の廣大なりしことは 今に至るも二ノ宮、四ノ宮、酒造田、宮添等の小字名の存するを見ても明かにして 昭和6年10月1日府社に列格 この年創祀以来1760有餘年を経る古社なり



大和川の土手上から見た神社の社叢
北参道入口
北参道入口にいる文政8年生まれの狛犬
垂れ耳でまん丸目、大きな獅子鼻の浪速狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(文政8年(1825)乙酉正月吉日建立)
北参道入口に立つ明神鳥居 社号標
「府社大依羅神社」
神門前に居る文政元年生まれの狛犬
吽には角があり、なかなか思慮深そうな狛犬なのですが、阿は恥ずかしがり屋で正面からは見ることが出来ません。
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(文政元年(1818)戊寅建立)
北参道の神門
北参道の様子
北参道からの境内入口
境内入口にいる建立年代不明の狛犬
強面の狛犬で、ニョキニョキと牙が出ているのが特徴的です。
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境内に立つ注連柱
手水舎
境内の様子
入母屋造りの大きな拝殿
本殿

境内社
御祭神:息長帯姫命
境内社
御祭神:菅原道真大神
境内社
御祭神:白龍大神
境内社
御祭神:天照大御神・豊宇気毘売大神
境内社:稲荷社
御祭神:倉稲魂大神
稲荷社を護る天保4年生まれの狛犬
浪速の特長が良く出ている良い狛犬です。
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(天保4年(1833)癸巳8月吉日建立)
境内社
御祭神:八衢比古大神・八衢比売大神・久那道斗大神
境内社
御祭神:天鈿女命
境内社:龍神社
御祭神:龍大神
御神木・大楠
住吉区庭井地区の地名の由来になる「庭井の泉跡」碑
藤原定家歌碑
「 君が代は 依網の杜の とことはに 松と杉とや 千歳栄えむ 」
南参道境内入口に建つ神門 社号標
「式内府社大依羅神社」
神門前にいる天保元年生まれの狛犬
これも浪速らしい特徴が良く出ている狛犬ですが、植木の中にいて殆ど見えません。
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(天保元年(1830)庚寅正月吉日建立)
神橋
南参道
南参道に立つ明神鳥居
南参道
南参道入口