弥栄神社

岸和田市八幡町(平成18年1月3日)

この神社は岸和田市の北端に近く、南海本線・春木駅の北西約600mに鎮座しています。
 弥栄神社のHPによると、近年に湾岸沖まで埋め立てられるまでは海岸から約700メートルに位置していました。この鎮座地は通称八幡山と呼ばれ、往古の砂丘であり防波堤と推察されています。
 創立年代は不詳ですが、往時春木の海辺に土着した掃守氏(かもりし)の祖神である「振魂命」(ふりたまのみこと)を鎮祭したのが始まりであると伝えられています。しかしその後数々の乱・戦争により一度は廃社となりましたが、各地より移住した人々が再び小社を興し、氏神を「牛神神社」(うしがみじんじゃ)と号して崇敬してきました。天正8年(1580)に素戔鳴尊を鎮祭してよりは徐々に神域を整え、弥栄神社と呼称するに至りました。以降順次近郊の社を合祀しましたが、特に大正4年に磯上弥栄神社を合祀してからは、春木・大芝両地区の総氏神となりました。
 本社御祭神は素戔鳴尊、例大祭は9月15日(岸和田地車祭)です。境内社は八幡神社(品陀別命)、熊野神社(恵比須神社、伊邪那美命、大国主命、事代主命)、市杵島神社(通称弁天さま、狭依毘売命)、白永神社(白永大神)です。
 長い参道を持つとても綺麗な神社で、参拝者が切れ目無く訪れる、地域の方に尊崇されているということが良く分かる神社でした。

神社入り口 参道の様子
境内入口 拝殿
拝殿前、天保2年(1831)生まれの浪花狛犬
(天保2年(1831)冬11月吉日建立)
拝殿内の様子 本殿
拝殿内の三十六歌仙額
本殿前の木造神殿狛犬。
遠くて暗くて「写らなくても元々、写ればめっけもの」と思い、
何度もシャッターを押しましたが、執念の賜物か、
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるか、結構良く撮れていました。
なかなかの作で、未だ朱の彩色も金箔も残っています。
境内社・市杵島神社
天保3年(1832)生まれの浪花狛犬。なかなかの面構えです。
(天保3年(1832)建立)
境内社・八幡神社入口
八幡神社拝殿 八幡神社本殿
明治11年生まれの浪花狛犬。
阿は牙が生えた大口で、吽には頬にくっきりとえくぼが見えます。
数ある狛犬の中でも「えくぼ狛犬」は初めての経験です。
(明治11年正月吉日建立)
境内社・
熊野神社、恵比須神社、入口と拝殿
境内社・熊野神社、恵比須神社本殿
熊野神社、恵比須神社拝殿内の神殿狛犬


境内社・白永神社入口 白永神社社殿
白永神社傍の白丸明神、眼力大神、呼聲大神碑
      
御神水 ご神木