岸和田市西之内町(平成18年1月3日)
この神社は南海本線・和泉大宮駅より200m東に行き、藤井町交差点で227号線に入り北東に向かい春木川を渡るとすぐ左に鎮座しています。
案内によると、延喜式内社で、御祭神は天照大神、八幡大神、菅原道真公です。嘗ては、旧掃守郷西之内・上松・下松・尾生・加守・藤井・別所・野・沼・春木・額原・包近、12か村の総社で、各村より禰宜一人を出して奉祀し、大宮と呼ばれていました。その後、天正年間に兵火に遭い、各村はそれぞれに氏神を勧請した為、以後は西之内村のみで祭祀していました。明治6年、兵主神社と改称、同42年に下松村の八幡神社、菅原神社、厳島神社を合祀し、両村の氏神様となり現在に至りました、とあります。
豊臣秀吉の再建と伝わる桃山時代に建設された本殿は三間社・流造・桧皮葺で、蟇股などに桃山風の装飾が施され、国の重要文化財ですが、残念ながら、境内からは風雅な檜皮葺きの屋根しか見られませんでした。社宝として室町〜江戸前期の能面9面などが伝えられています。これは「雨降りの面」と呼ばれ、雨乞いの際に演じられた能に用いられたものだそうです。
道路沿いの神社ですが、いったん境内に入ってしまうと、外の喧噪が嘘のように静寂の世界が広がり、深い杜と広い境内、綺麗な社殿、数々の境内社などをゆっくりと参拝して歩くと、心が清々しくなるのが実感できました。