(いわ)神社

柏原市太平寺2-19-13(平成20年1月3日)

東経135度38分9.36秒、北緯34度34分44.68秒に鎮座。

 この神社は生駒山地南端に近い小高い丘陵の山腹に鎮座しています。石垣の組まれた入口には目を見張るような大きく勢いのいいご神木の大楠が聳え、鳥居を潜ると左手に社務所があり、参道の石段を登ったところに社殿が造営されています。社務所脇柵内には、聖武天皇の東大寺大仏造営のきっかけとなったと伝わる、智識寺の東塔(大阪府文化財指定)の礎石があります。

 御祭神:石姫命、石長姫命、熊野権現
 例祭日:7月18日19日・夏季大祭、10月19日・例祭(秋祭り)
 由緒:延喜式神名帳に記されている式内社で、通称・熊野観音ともいわれ、三代実録に「清和天皇貞観9年、河内国大県郡石神預官社、此の地の生土神」とあります。旧社格は郷社です。
 境内案内によると、かつて、この辺りに「智識寺」と呼ばれる古代寺院があり、 聖武天皇、孝謙天皇が難波宮と平城宮を往来する際にこの地を訪れ、智識寺を含めた、山下寺、大里寺、三宅寺、家原寺、鳥坂寺の六寺に礼拝礼仏され、智識寺にあった大きい廬舎那仏に感動された聖武天皇は、東大寺大仏造営を発願されたといわれています。 その後寺は室町時代ごろに廃れたといいます。
 社名の由来となったと思われる御祭神の石姫命は、宣化天皇の皇女で、欽明天皇の皇后となられた方です。また、石長姫命は、大山祗神の娘神で「岩のように長久に変わることのない女性」という意味だそうです。

社号標「式内 石神社」 神社入口正面に大きく聳えるご神木の大楠
神社入口
石段の参道の様子
拝殿前の文政9年(1826)生まれの浪速狛犬
まん丸目玉で大きな口、綺麗に生えそろった平歯が目立つ狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(文政9年(1826)建立)
拝殿
本殿
拝殿から望む本殿正面

大阪府指定天然記念物・大楠
推定樹齢700〜800年、幹周約6m・高さ約16m以上
境内にある智識寺東塔の礎石(大阪府指定文化財)