早吸日女(はやすひめ)神社
大分市佐賀関3329(平成20年7月24日)
東経131度52分48.46秒、北緯33度14分49.32秒に鎮座。
この神社は関アジ・関サバで有名な佐賀関に鎮座する「延喜式」所載の古社です。
入口の肥後細川初代藩主・細川忠利が寄進した一の台輪鳥居を潜ると、元禄10年(1697)肥後藩主・細川綱利が奉献した総門が建ち、よく手入れされた参道には数々の境内社が祀られています。
境内最奥の拝殿は宝暦13年(1763)細川重賢により本殿と共に再建されたと伝えられ市指定有形文化財となっており、千鳥破風の下に龍の鬼瓦付きの唐破風が付けられるという超豪華な屋根が葺かれています。いくつか見てきたこの手の屋根の中でも最高に華麗な屋根でした。
本殿は県指定有形文化財で、棟の置千木の先端が片方を水平(内削)片方を垂直(外削)に切ってあるのが珍しく、今までの私の常識では考えられない造りとなっています。
この社は本日のメイン神社として考えていた神社ですが、その期待を裏切らない素晴らしい神社で、境内の藤棚の下で暫し社殿に見とれておりました。
御祭神:八十枉津日神、大直日神、底筒男神、中筒男神、表筒男神、大地海原諸神
例祭日:月1日・元旦祭、2月11日・紀元祭、2月28日・祈年祭、5月3日・ふじ祭、6月30日・大祓、7月28日・神衣祭、7月29日・例祭神幸祭、7月30日・還幸祭、11月3日・明治祭、11月15日・七五三祭、11月29日・新嘗祭・大麻頒布祭・関権現講祭、12月23日・天長祭、12月31日・大祓、毎月1日、25日・月次祭
境内社:伊邪那岐社(伊邪那岐神)、 神明社(天照皇大神)、木本社(椎根津彦神)、 歳神社(大年神・御年神)、天然社(醍醐天皇)、若御子社(黒砂神・真砂神)、相殿社(健磐龍神・武内宿禰神)、生土社(埴安神)、 天満社(菅原道真公)、 厳島社(市杵島姫神)、稲荷社(保食神)、佐賀関護国神社(当地出身、護国の神霊)
由緒:人皇初代神武天皇御東遷の途路、海女、黒砂真砂の二神が速吸の瀬戸の海底から大蛸が守護してきた神剣を取り上げて天皇に奉献し、その神剣を御神体として天皇御自から古宮の地に奉斎し建国の大請願をたてられたのが創祀です。
大宝元年(701)、神慮によって現在の社地に遷座。延長5年(927)、朝廷、延喜式を制定するに当り式内社に列せられ、爾来、諸災消除、厄除開運の神として皇室を始め諸大名の崇敬厚く、人々は伊勢神宮になぞえて関大神宮又御関様(関権現)とも称して、伊勢神宮に参拝することを参宮、当社に参詣することを半参宮といい、多くの信仰をあつめています。
慶長5年(1600)兵火により社殿、宝物一切を焼失しましたが、慶長7年、加藤清正侯が社殿を再建、後の藩主・細川侯の再建修築に係る建造物が多数現存します。
昭和48年社殿修築、社務所、参集殿新築工事竣工により神社の荘厳さを更にを加え、平成16年3月、本殿、総門、及び社家(小野家住宅)の三件が、大分県指定文化財となりました。
(案内板より)
早吸日女神社公式サイトはこちらで
神社入口
一の台輪鳥居は市指定有形文化財で、寛永17年(1640)肥後細川初代藩主・細川忠利が寄進したものです。額は2代目藩主・細川光貞(光尚)の筆になるものと伝えられ、材は伊豆大島産といわれ、柱に藩主、奉行、石工名などが刻銘され江戸時代初期の様式を伝える貴重なものです。 |
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総門
元禄10年(1697)肥後藩主・細川綱利が奉献し、平成2年屋根替え、大改修された、県指定有形文化財です。八脚門で県内八脚門としては特異な様式をもつ貴重なものです。明治の初年、神佛分離の際、内部にあった仁王像二体を法心寺(鶴崎)に移し現在も同寺に存しています。 |
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参道と神橋 |
参道の鳥居
昭和8年の建立で、右手前に手水舎、
左は社務所になっています。 |
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拝殿前、文化9年生まれの狛犬
吽には角があり、威厳のある中にも穏やかな表情の狛犬です。前垂れを掛けていただいて、大切にされているのですね。
狛犬の拡大写真はこちらで |
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(文化9年(1812)6月吉祥日建立) |
市指定有形文化財・拝殿
宝暦13年(1763)細川重賢により本殿と共に再建されたと伝えられてきましたが、嘉永3年(1850)ともいわれます(擬宝珠銘)。屋根は当地方の瓦技法を伝え、棟鬼瓦の唐獅子、千鳥破風の獅子口、大棟瓦の虎に竹、唐破風(青海波)の鬼と龍と波、両端の浦島太郎に龍宮城と華麗な屋根となっています。昭和55年(1980)屋根替を施工しました。 |
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拝殿千鳥破風の獅子口、大棟瓦の虎に竹、唐破風(青海波)の鬼と龍と波 |
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棟鬼瓦隅には飛び狛ちゃん。阿吽が反対位置にいます。 |
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唐破風両端の浦島太郎に龍宮城
屋根に乗った浦島さんと龍宮城は始めてみました。 |
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拝殿、向拝彫刻は双龍です。 |
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拝殿木鼻は狛犬と象 |
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本殿
県指定有形文化財で、宝暦13年(1763)細川重賢が建立し、昭和48年(1973)に改修されました。棟の置千木の先端が片方を水平(内削)片方を垂直(外削)に切ってあるのが珍しいですね。 |
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市指定有形文化財・神楽殿
慶長9年(1604)肥後藩主・加藤清正が建立したものと伝えられてきましたが、慶安3年(1650)肥後藩主細川綱利が改修し、その後変遷を経て衛士所にも使用されてきました。 |
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神楽殿内に陳列してある天狗面三面 |
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境内社:厳島社(市杵島姫神) |
御供殿 |
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境内社:生土社、相殿社
(健磐龍神・武内宿禰神) |
境内社:木本社(椎根津彦神) |
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境内社:伊邪那岐社(伊邪那岐神) |
境内社:(大年神、御年神)、
天然社(醍醐天皇)、
若御子社(黒砂神・真砂神) |
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境内社:稲荷社(保食神) |
境内社:天満社(菅原道真公) |
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境内社:佐賀関護国神社(当地出身、護国の神霊) |
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境内社:神明社(天照皇大神) |
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ご神木・市指定名木・大楠
樹齢・400年、樹高・15m、幹周・4.3m |
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