村落石獅子

豊見城市名嘉地68付近 (令和2年3月2日)

東経127度40分01.61秒、北緯26度10分31.07秒に鎮座。

この石獅子は、豊見城市役所の西1.5km程の辺り、名嘉地の街角に置かれております。

由緒
集落に置かれるシーサーは、ムラの守り神として、外から入ってくる様々な邪気をはね返すために据えられ、その災厄をもたらすとされる対象【丘陵や森、ガマ(洞窟)など】に向け立てられていることが多い。
名嘉地のシーサーは集落の西端に位置しており、県道231号線(通称糸満街道)から集落へ入る入口に鎮座し、集落の外側に向いている。災厄をもたらすとされる対象については明確ではないが、集落入口に位置していることから、外からやって来る様々な邪気を集落に入れないよう設置されたと推測される。古くから名嘉地の守り神とされ、現在でも旧暦8月15日にムラの安全祈願をする「シーサー拝み」や旧4月の「アブシバレー」で拝まれ、字名嘉地の方々に信仰の対象として大切にされている。
このシーサーの建造年はわかっていないが、クィンジャームイ、キラギ付近、現在地と集落の場所が移り変わる中、明治期には集落北端にあるシーシヌメーと呼ばれる広場にすでにシーサーがあったと具体的な伝承が残されている。シーシヌメーは、現在の集落北端であり、クィンジャームイの南端でもある。その後にシーサーが現在地に移った経緯としては、明治期になって集落西側に幹線道路(現県道231号線)が通る事になったことに合わせて、字の常会においてシーサーの移設を決定し、現在に至ったと伝えられている。
ここは現在も車が行き交う交通量の多い場所であり、そこにシーサーが鎮座することで交通安全にも一役買っている。これからもシーサーは字名嘉地の守り神として、地域の安全を見守っている。
境内由緒書き より。

全景

街角の石獅子。拡大写真はこちら。