村落石獅子

島尻郡南風原町兼城(平成20年1月27日)

東経127度43分47.16秒、北緯26度11分28.09秒に鎮座。

 この村落石獅子は329号線・兼城信号東傍のJAや業務スーパー脇の道を入ると、坂の途中に「兼城石獅子」の案内があるので、それに従って行きます。突き当たり左のアパートから尚も右にある歩道を進むと、フェンス後ろの崖上に、教育委員会設置の案内板があり、その下に苔むした石の固まりが見えます。それが石獅子です。
 この石獅子は、上間(那覇市)へのケーシ(返し)なので頭部は崖の方を向いており、夫は写真撮影にたいそう怖い思いをしたようです。苦労の末の顔写真をとっくりと見てあげてください。
 案内板には「この石獅子は町指定の有形民俗文化財となっており、南風原に4基ある村落石獅子のひとつで、かつて兼城にはもう1基あったというが現在は消失して1基だけが残る。上間(那覇市)へのケーシ(返し)の目的で置かれたと伝えられている。普通南部では、東風平の八重瀬へのヒーゲーシ(火返し)の目的で置かれた物が多く、それに対して、この石獅子が上間へのケーシであるといわれるのは、当時上間も一帯の人々にとって八重瀬と同様に恐れの対象になっていたことをうかがわせ、南風原の民族文化を知るうえで貴重なものである。」とあります。

村落石獅子遠景
右が頭部です。
後方から
前方から