場天御嶽

南城市佐敷新里(平成20年1月27日)

東経127度46分31秒、北緯26度9分54.71秒に鎮座。

 この御嶽は331号線・新里信号から137号線に入り、佐敷勤労者体育センターを過ぎたら次の角を左に入り100m位で左折すると右側にあります。
 ここ「イビの森」内には、元々新里の氏神を祀った「イビ御嶽」があリましたが、1959年の大雨による地滑りで大被害を受け跡形もなく失われた場天御嶽や、上場天御井戸・下場天音井戸(佐銘川大主の住居跡内にあった井戸の拝所)、伊平屋神(ヤマトバンタ)、御天坐神(天の神へのウトーシ)がここに移築されてきました。
 イビの森は南国的な森が深く、とても清浄なな感じがする、聖地に相応しい場所でした。

 場天御嶽は、琉球統一を成した尚巴志(しょうはし)の祖父・佐銘川大主の住居跡を示した拝所です。佐銘川大主は伊是名島の出身ですが、島民の迫害にあい本島北部に逃れた方です。その後、夢のおつげがあり、佐敷間切新里村の場天に移り安住しました。この御嶽も、王朝時代には琉球国王や聞得大君(きこえのおおきみ)の「東御廻り」の拝所の一つであったと伝えられています。

イビの森
御嶽標識 御嶽入口
場天御嶽
尚巴志の祖父である佐銘川大主の住居跡だった場天御嶽(場天殿)を、ここに移転したものです。
伊平屋神 「ヤマトゥバンタ」
伊平屋への遥拝を行う丘にあった拝所(「伊平屋神」または「クボーノ嶽」)をここに移転したものです。
イビ御嶽
新里部落の守護神が祭られている御嶽です。
「琉球国由来記」の「サクマキヤウノ嶽」(御神名:西森イシラゴノ御イベ)だと考えられています。
御天坐神
旧場天御嶽からここに移転したものです。
佐銘川大主が御天への遥拝所としていた拝所で、「琉球国由来記」の「上バテンノ嶽」(御神名:サメガア大ヌシタケツカサノ御イベ)だと考えられています。
沢山の気根が垂れ下がり何とも幽玄な感じで、イビの森の主のようなご神木