喜舎場御嶽(喜舎場公)

中頭郡北中城村喜舎場(平成20年1月24日)

東経127度47分49.5秒、北緯26度18分3.45秒に鎮座。

 喜舎場公園北東に小高い丘と森があり、そこ全体が御嶽(聖域)と呼ばれているようです。階段の入口には鳥居が建ち、「喜舎場公」の額が架かっているので、急な階段を上っていくと、参道途中には変わった燈籠が奉納され、立体的に入り組んだ構造の参道の石橋を渡ると喜舎場公の墓がありました。夫は「ここは墓地じゃあないの?」と言っていましたが、帰ってから調べると、沖縄中部地域の御嶽はその村の創設者、あるいは村の先祖を葬った場所…という観念が一般的にあり、御嶽のイベ(中心の少し開けたところ)にあたる部分が墓になっているようなのです。
 ここ喜舎場では「球陽(外巻の遺老説伝)」に、「往昔、喜舎場公ナル者有リ、此ノ邑ヲ創建ス。因リテ喜舎場村ト名ヅク。是レ故ニ今ニ至ルマデ毎年二月、村長皆其ノ墓ヲ祭ル。墓ハ本村後岩ニ在リ」とあるように、喜舎場公は村の創建者といわれている人物で、御嶽のイベに祀られるのも当然といえるのでしょう。(沖縄県今帰仁村歴史文化センターHP参照)

喜舎場御嶽全景 喜舎場御嶽入口、鳥居に架かる額
「喜舎場公」
参道途中に建つ変わった燈籠 立体的に入り組んだ構造の参道
喜舎場公の墓 喜舎場公一族の墓
イーヌカー(上の湧泉)