伊野波の石くびり

国頭郡本部町伊野波(平成20年1月26日)

東経127度54分43.8秒、北緯26度39分19.77秒に鎮座。

嘗てはこの辺り迄、入江になっていて、船の碇泊地として栄えていたようです。現在の本部町役場の辺りは海だったのでしょうか。伊野波神社の参拝を終え、帰りかけると「伊野波の石くびり」の看板が目にとまりました。そういえば先ほど昼飯を食べた処が確か「お休処石くびり」。とても美味しかった。それじゃ〜行ってみるか・・・・?。と言う訳で案内に従って細い小道を登って行く我々でした。

途中やや不安だったのですが、間違いないようです。勿論右手の道を進むと・・・

暫く行くと、歌碑があり「伊野波の石こびれ 無蔵つれてのぼる にやへも石こびれ 遠さはあらな」と書いてあります。

歌意は「伊野波の石ころ道の坂は、大変難儀なところであるが、愛する女性と連れだってお互いに語り合いながら行くときはもっと遠くあってほしいと思う。」との恋歌です。
 伊野波生まれの男性と伊豆味生まれの女性とはお互いに相思の仲で、夜は女性と共に伊野波部落に泊まり、翌朝早く女性を連れて石くびりまでやってきました。同所は人目にかからぬ格好の場所なので、若い二人は血潮をわかせつつ互いに語り合いながら歩いていきました。しかし石くびりを過ぎると、やがて、「あとうい」の峠にさしかかります。それからは伊豆味の境界に入り、村人の目にかかると困りますので、二人はここで止むなく別れねばなりません。この悲哀の情を歌ったのが、伊野波節であると語られていますが、様々な諸説があり、未だ確定した説には至っていません。
本部町ホームページより。

確かに道は、くびれている?ようです。

登って行くと突然視界が開けて広場に出ます。何やらの会場と展望台と言った雰囲気です。勿論我々しかいません。何やらの会場と展望台が虚しく小雨に濡れていました。