御前(みさき)八幡宮

玉野市御崎2-2-3(平成21年8月21日)

東経133度55分48.67秒、北緯34度27分29.49秒に鎮座。

 この神社は日比港の北約600m、日比幼稚園と道路を挟んで北側に鎮座しています。小丘を背景にかなり広い社地があり、とても良く整えられた神社で、氏子さん達の崇敬の気持ちが伝わる神社です。
 玉垣が張り巡らされた入口奥に鳥居が建ち、出雲丹後丸尾タイプの狛犬がいます。鳥居正面奥にはコンクリート造りの大きな拝殿が建ち、石段を上がった高い位置に本殿が建立されています。
 境内左側には稲荷社を始め、元宮など沢山の境内社が祀られています。稲荷社には備前焼の大きな子連れのお狐様が奉納され、又、本殿前にも一対+一体の出雲丹後と浪速狛犬が居ました。

 御祭神:応神天皇、仲哀天皇、神功皇后、日本武尊、猿田彦命
 祭礼日:2月3日・節分祭、7月29日・夏越祭、10月第3土、日曜・秋祭
 境内社:赤瀧稲荷神社、猿田彦神、天御中主神、菅原道真朝臣、蛭子神社、伊勢宮、金刀比羅神社、若宮、龍神社、日御崎塩釜神社、旧日比八幡宮、荒神社、天照日大神、地大神
 由緒:昭和18年9月20日にもとの日比鎮座「八幡宮」(祭神、仲哀天皇、応神天皇、神功皇后、三柱)、もとの向日比鎮座「八幡宮」(祭神、仲哀天皇、応神天皇、神功皇后、三柱)、もとの「御前神社」(祭神、日本武尊、猿田彦、二柱)を合祀して当社地に遷し社名を御前八幡宮と改称した。
 日比鎮座「八幡宮」は建武の頃は山頂に鎮座していたが、「天文年間に日比内間の旧社地に奉遷す」と吉備温故および備陽国誌にみえ、当地方の古社であり藩主の崇敬が厚かった事が伝えられている。
 向日比鎮座「八幡宮」は貞和4年に四宮祐右衛門が宇佐八幡宮の御分霊を迎えきて社殿を造営し、また御崎鎮座「御前神社」は口碑によれば貞治3年8月当所の湯頭七司が伊予国波止波から祭神を勧請した。現社地に小祠を建立したと伝えられ、また一説には元讃岐国(現坂出市高屋)に鎮座したが洪水のため社殿流出しその後、当地に漂着したのを里人が磯辺(現社地)に奉斎したと伝えられている。
(「岡山県神社庁公式サイト」より)

社頭
神社入口 社号標
入口にいる弘化2年生まれの出雲丹後丸尾タイプの狛犬
このタイプは香川県で何対か見てきましたが、この狛犬は特に頭部が大きく、耳にまで筋が入り、下半身と前脚の細さが目立ちます。又何かで類焼したのか、黒く変色しており、補修部分があります。
狛犬の拡大写真はこちらで
(弘化2年(1845)冬12月吉日建立)
拝殿
本殿
本殿前にいる嘉永5年生まれの出雲丹後狛犬
やはり損傷が激しく、焼けただれや補修の跡が見られます。
狛犬の拡大写真はこちらで
(嘉永5年(1852)8月吉祥日建立)
本殿石段脇にいる一体だけの浪速狛犬
境内社入口と鳥居 境内社参道に建つ鳥居
境内社:赤瀧稲荷神社の稲荷鳥居と石祠
赤瀧稲荷神社参道脇に奉納された備前焼のお狐様
阿吽の位置が反対で、阿には宝珠が付き、片膝の前後に可愛い子狐が二匹甘えています。吽は巻物を咥えています。
お狐様拡大写真はこちらで
境内社:猿田彦神、天御中主神、菅原道真朝臣 境内社:蛭子神社
境内社:伊勢宮 境内社:金刀比羅神社
境内社:若宮 境内社:龍神社
境内社:日御崎塩釜神社 境内社
元宮 旧日比八幡宮
境内社:荒神社 参道と社殿
境内社:天照日大神、地大神