姫社(ひめこそ)神社

総社市福谷1423(平成21年8月24日)

東経133度42分31.58秒、北緯34度42分9.78秒に鎮座。

 この神社は高梁川右岸、278号線の豪渓秦橋西約1.5kmに鎮座しています。神社入口前には大きな溜池があり、石段の参道を上がると鳥居が建立されています。鳥居後ろの参道脇には「鉄作神姫社神社」と「祭神比賣語曽神」の石柱が立ち、木々の中の緩やかな石段参道を行くと随神門と随神門脇に「古代吉備之国発祥之地」碑があります。境内中央には唐破風付きの開放的な拝殿が建ち、幣殿、流造りの本殿と続いて建立されています。
 静かな佇まいは、古代に想いを馳せるに最適な神社でした。

 御祭神:比賣許曾神(阿加流比売)
 由緒:創建は不詳ですが、通称名を鉄造の神様といわれ、新羅の国から渡来してきたという新羅の王子・天日矛(アメノヒホコ・天日槍とも)の妻・阿加流比売(アカルヒメ)を御祭神として祀っています。 阿加流比売は比売許曽神(ヒメコソノカミ)ともよばれる製鉄の神です。 また天日矛(アメノヒホコ)は朝鮮半島から製鉄技術を伝承したといわれています。
 古代吉備国は鉄の文化で栄えていました。 高梁川西岸・新本川流域は製鉄関連の遺跡が点在し、神官寺古墳からは三角縁神獣鏡も出土しており、古代吉備の国発祥の地と考えられます。また、この辺りは渡来系の秦氏が治めた地で、 秦氏は天日矛や阿加流比売を崇拝していたといいます。

参道入口
石段を上がった平坦な参道に建つ明神鳥居
参道脇に立つ「鉄作神姫社神社」「祭神比賣語曽神」石柱
参道の様子
随神門脇にある
「古代吉備之国発祥之地」碑
随神門
境内の様子
拝殿
幣殿と本殿
本殿目貫彫刻・龍
本殿木鼻・象