八幡神社

三条市栗林(平成18年5月6日)

 この神社は栗林地区の信濃川右岸に沿って通る道路、1号線の土堤下に鎮座しています。
 栗林地区の産土神で、御祭神は誉田別命です。社号標には「八幡神社」、拝殿の額には「八幡宮」とありました。
 そこで今回は、前々から気になっていたこの「神社」と「宮」の違いを調べてみました。
 『元来日本の神社は、神宮(伊勢神宮)と大社(杵築大社、後に出雲大社と改称)が一社ずつと、その他は神社と呼ばれていました。平安時代の延喜式神名帳では、「神宮」は大神宮(伊勢のこと)・鹿島神宮・香取神宮の3社が記載され、「宮」は、大神宮関係の6社と、八幡大菩薩宇佐宮(宇佐神宮)と八幡大菩薩筥崎宮(福岡市の筥崎宮)の2社が記載される様になりました。全国に数ある八幡神社・八幡宮は宇佐神宮を総本社とし、分祀・勧請されたものですから、宮が付けられた訳です。けれど、八幡神社と称しているところもありますし、伊勢神宮を分祀したところでも、神明神社、神明宮と称しているところもあるように、「宮と神社」は同じだと考えてよいと思います。ただ、家康を祀る東照宮は別として、明治時代に入り、国家神道の時代に、過去の親王等を祀った神社が多く創建され、宮を付けられました。現在、伊勢・出雲・鹿島・香取以外で神宮や大社を称している神社は戦後に国家神道の規制を受けなくなった神社が、それぞれ自称しているものです。』
 元来は「神宮号」とは、天皇を祀ってあるか、天皇家に縁のある神社を指し、「宮号」は主に天皇家の親王をお祀りしている神社に冠せられる号と、東照宮などのように天皇から神位と宮号が宣下された神社、所謂、格式の高い社に当てられたものだったようですが、戦後は規制のなくなった神社が、それぞれ自由に社名を決めているということでした。(「教えて!goo」の回答欄の中で、自分の気持ちに一番ぴったりな回答を選んで転載させて頂きました。)

社号標「八幡神社」 神社入口
拝殿 拝殿の額「八幡宮」
明治35年生まれのおでこ狛犬。阿は玉取です。
石の材質がもろく、吽のおでこの一部が欠けたり身体に多数の穴が開いています。
(明治35年9月建立)