三条市八幡町(平成18年5月6日)
この神社は信濃川と五十嵐川の合流地点から、少し下流の右岸近くに鎮座しています。
三条の総鎮守で、仁和元年(885)石清水八幡宮より勧請して創建されました。石清水八幡宮の創建が859年ですので、かなり早い時期に分霊勧請されたものと思われます。今でも充分広い社地と、公園となっている隣接地の広さを考え合わせると、往時にはかなりの隆盛を誇っていたものと思われます。
八幡宮の春の大祭は、10万石の格式をもつ大名行列で知られる伝統行事です。大名行列は、道祖神(天狗様)を先頭に市内を練り歩き、舞い込み(子供の無事成長を祈る行事)となって終わります。これは文政5年(1822)村上藩主内藤信敦公が京都所司代となったのを祝い、郷民が10万石格式の行列を模して神輿渡御を行ったのが始まりとされています。
また境内には、昭和初期に田島の諏訪神社より遷宮された、三条の特産・金物の神様をまつる金山神社があり、毎年1月15日に献燈祭が執り行われています。これはその昔、三条の金物商人が商売繁盛と旅路の安全を御神灯に祈願したもので、江戸時代から続く伝統行事です。「ローソク祭」とも言われ、直径50cm、高さ1m、重さ30〜50sもある巨大な御神灯の数々が境内の中で灯る様は、何とも厳かで神秘的な雰囲気を醸し出すようです。(三条市観光情報参照)