甲斐宮

大和郡山市田中町(平成23年1月6日)

東経135度46分26.47秒、北緯34度38分7.74秒に鎮座。

 この神社は西池の西に鎮座しています。道路端に立つ一の鳥居を潜ると玉垣沿いに参道が続き、二の鳥居が立つ境内入口は右側にあります。広い境内正面には朱の三の鳥居が立ち、大きな割拝殿前に浪速狛犬がいます。春日造りの本殿が建つ塀内には末社も二社祀られています。

 御祭神:天兒屋根命
 祭礼日:不明
 境内社:八幡神社、神明神社
 由緒:當社は 其の昔 人皇第56代清和天皇(858〜876)即ち 今を去る事千幾余年前に 大和國和洲添下郡田中村の鎮守の神として 現在の位置に神皇産霊命の御子天兒屋根命を御祭神として社殿を設け 社名を田中社と称へ祭祀される(通称甲斐明神)
 三代實録に貞観7年(865)4月「援大和國無位田中神従五位下」とあり 又 玉葉集及大和志料に「山きはの田中のもりに注連はえて今日里人は神まつるなり」の一首登載される 右志料より推考すれば 貞観年間以来現時に及ぶまで 実に千幾余年間連綿として受継来たれるは 當村氏子一同の誇りとする処なり。されば往昔より田中の里の農工商すべての産業開発 又 暴風洪水の渦害なく五穀豊穣蕗菜の蕃生を祈り延命長寿を願ふ信仰篤く 遠近よりの参詣者で社頭は常に賑はいし由緒深き大和の古社なり
 正一位 甲斐明神と伝承す

入口に立つ一の鳥居
参道の様子
境内入口に立つ二の鳥居 鳥居に掛かる額
境内の様子
拝殿前、素朴な浪速狛犬
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拝殿前に立つ三の鳥居
横広な割拝殿
本殿の建つ塀内の様子
春日造りの本殿
右脇殿 左脇殿
石碑
山きはの 田中のもりに 注連はえて
今日里人は 神まつるなり