若櫻神社

桜井市谷字西浦344(平成19年1月3日)

 この神社は桜井駅から154号線で南下し約600m、信号を三つ直進した先の右に鎮座しています。 入口の左右には大きな桜の木と思しきものが二本あり、神社名に相応しく、季節には景観にさぞや見事な彩りを添えるものと思われます。境内は階段を登った丘の上にあり、落ち着いた雰囲気を漂わせていました。この丘は前方後円墳の後円部が残ったものともいわれています。

 御祭神:東殿・伊波我加利命(若櫻神社)、西殿・大彦命・屋主彦太思心命・産屋主思命(境内社・高屋安倍神社)
 例祭日:10月5日
 由緒:若桜神社は、延喜式神名帳の「若櫻神社」に比定される旧村社で、若櫻部朝臣・阿部朝臣の祖である伊波我加利命をお祀りし、「大和志」に白山権現と記されています。
 社名「若櫻」の由来は、履中天皇が皇妃と磐余市磯池で遊ばれていた時、周囲には見えない桜の花が杯に散り、物部長眞膽連に花を探させた所、掖上の室山に桜の木を見つけたので、これを天皇に献上しました。これにより、宮号を磐余稚櫻宮とあらため、稚櫻部造と稚櫻部臣が置かれる様になったと言うことです。
 境内社・高屋安倍神社は、延喜式神名帳の「高屋安倍神社(三座並名神大)」に比定されています。(大和・紀伊「寺院神社大事典」参照)

社号標「式内 若櫻神社」 神社入口
境内入口 横に広い大きな拝殿
拝殿前の弘化4年(1847)生まれの典型的な浪花狛犬
(弘化4年(1847)9月吉日建立)
本殿は二社並列で、左・境内社高屋安倍神社、右・若櫻神社です。
境内社・金毘羅大権現 境内社・祓戸神