白山(しろやま)神社

桜井市黒崎339(平成19年1月3日)

 この神社は国道165号線・黒崎バス停前に鎮座しています。国道165号線で境内を見つけ参拝する気になったのですが、道路の反対側を見ると鳥居や参道が見えます。夫が慌ててその参道に沿って歩くと、神社の入口は伊勢街道沿いにあり、後から開通した国道165号線が参道を分断してしまったのでした。境内は見通しがよく、手入れが行き届き、清々しさを感じさせる雰囲気を持っています。その奥に建つ落ち着いた拝殿と、白壁の塀に囲まれて建つ一間社春日造りの綺麗な本殿も周囲の雰囲気に良くマッチしています。またここには参道狛犬、木像神殿狛犬、塀の上の瓦材の狛犬とタイプの異なる3対の狛犬が居て楽しませてくれました。

 御祭神:白山比命、菅原道真公
 由緒:旧指定村社で創建は不詳のようです。この地は第21代雄略天皇・泊瀬朝倉宮伝承地とされ、境内には保田與重郎が建立した記念碑「萬葉集發燿讃仰碑」が建つ、「万葉集」の発祥の地だそうです。又 雄略天皇のおおらかな求婚歌の歌碑もありました。どうも正式社名は「白山比盗_社」の様です。
 色々調べたところ、雄略天皇・泊瀬朝倉宮伝承地はこの地の他に2ヶ所(岩坂の十二神社境内、黒崎の「天の森」)存在しますが、ここ白山神社境内地が最有力候補のようです。

伊勢街道沿いにある神社入口
社号標と鳥居
参道と境内を
国道165号線が分断しています。
拝殿前の大正2年生まれの狛犬。
(大正2年1月建立)
落ち着いた拝殿 一間社春日造りの綺麗な本殿
本殿前の綺麗な彩色が残る木像神殿狛犬。
耳垂れでほのぼのとした感じを与え、吽は円錐形の大きな角付きです。
本殿を囲む塀の上に、大きな玉を抱えて立ち上がっている瓦材の狛犬。
保田與重郎が、白山神社付近を
「雄略天皇泊瀬朝倉宮伝承地」の候補地とし、
雄略天皇の歌で始まる「万葉集」の発祥の地として、
境内に建立した記念碑「萬葉集發燿讃仰碑」
    雄略天皇歌碑  万葉集 巻1-1
籠(こ)もよ み籠持ち ふくしもよ  みぶくし持ち
この丘に 菜摘ます児  家聞かな 名告らさね
そらみつ  大和の国は おしなべて
吾こそませ 吾こそは  告らめ 家をも名をも