都祁水分神社

奈良市都祁友田町182 (平成22年1月22日)

東経135度57分0.26秒、北緯34度35分38.21秒に鎮座。

【神社情報・Rumarin&Saiseiさんより】
名阪国道針インターの南西約1.5km、県道38号線沿いにある並松池の東200mの所にあります。

大和に4つある(吉野・宇陀・都祁・葛木)水分神社のうちの一つ。延喜式内大社で祭神は速秋津彦命、天之水分神、国之水分神の三柱です。
まっすぐで平らな長い参道の先に社殿があります。様々な木に囲まれた境内はとても静かで心の安らぐ神社です。訪れたのが真冬なのでさすがに寒かったですが(旧都祁村は奈良市街よりおよそ2〜3度気温が低い)、その寒さも境内に入るとあまり気にならなくなりました。
本殿は室町時代中期の作で国の重要文化財に指定されています。
この神社の一番の見所は本殿の前にいる狛犬です。なんと、鎌倉時代末期の作と推定されているので、およそ700歳ということになります。
こんな所で最古級の狛犬を見ることができるとは思わなかったので、思わずはしゃいでしまいました。

水の神 都祁水分(つげみくまり)神社
都祁水分神社は、大和の国水分四社(都祁・宇陀・吉野・葛城)のひとつで、速秋津彦命、天之水分神、国之水分神が祭られています。水分は、”水配:山から流れる水が別れる所”を言い、当地では大和川と木津川の分配を司る神として古くより崇敬されてきました。
すでに天平2年(730)の大倭国正税帳に「都祁神戸」と記せられ、延喜式にもある由緒ある神社です。
はじめは、友田の南方大字小山戸で祭られていましたが、天禄2年(971)に、現在の場所に移されています。
本殿は、室町時代中期、明応8年(1499)に造営され一間社春日造、檜皮葺の中世社殿として国の重要文化財に指定されています。又本殿の前には、鎌倉末期の作と推定される一対の狛犬があり、早期狛犬の秀作として注目されています。ほかに、国指定重要文化財の棟札、県指定文化財の神輿、板絵、絵巻が収められています。

都祁山の道 堀越頓宮
都祁の里では大和と東国、伊賀・伊勢を結ぶ”都祁山の道”が開かれて要地として栄えていました。ここは、天平12年(740)に、聖武天皇が東国行幸のおりに、400人におよぶ共を連れ、一泊された頓宮(仮の宮)として伝えられていますが、その場所をはっきりと定めることは難しく、水分神社より北西約500mの山に「堀越し」と称する伊賀や伊勢のの頓宮址と同様の地形があり、都祁の里の中でも古代史における史料学的検討のまたれる所でもあります。
境内由緒書より。原文とはこちら。

社号標と鳥居

参道

拝殿

拝殿前の狛犬。拡大写真はこちら。

(大正7年(1918)4月建立)

拝殿内部

本殿

本殿前700歳の狛犬。信じがたい程良い保存状態です。Rumarin&Saiseiさんのお気持ち、良くわかります。拡大写真はこちら。

左右の境内社

境内社拝殿

神楽殿

御神木

社務所