嶋田神社

奈良市八島町320(平成23年1月5日)

東経135度50分54.46秒、北緯34度38分39.43秒に鎮座。

 この神社は崇道天皇陵の東約350mに鎮座しています。入口には「式内嶋田神社」の社号標が立ち、境内に入ると90度右向きに割拝殿が建てられています。本殿は石段を上がった玉垣内に建立されていますが、春日移しの社で、移築当時の形状を残している価値が高い建物だそうです。境内社も三社祀られています。

 御祭神:神八井耳命、崇道天皇
 祭礼日:10月15日
 境内社:天照皇大神、金神、天児屋根命・ワノ下大神
 由緒:この本殿は春日移しの社である。春日大社古記録によると、享保12年(1727)春日大社が第45回式年遷宮による造営のとき旧本殿のうち第ニ殿を八嶋村に譲渡したとある。しかし擬宝珠の銘には更に古く記している。移築当時に近い形状を残していて価値が高い。

 八島山西麓に鎮座。旧村社。八島神社・崇道天皇社ともよばれ、明治18年まで八島陵(崇道天皇陵、現奈良市)内にあった嶋田社・崇道天皇社を移し合祀。祭神は崇道天皇・島田明神。「多聞院日記」元亀元年(1570)7月5日条に「藤原領八嶋ノ宮ノ北ニアリ、字クラノカヰト」とみえ、現在八嶋陵北に小字蔵垣内がある。「延喜式」神名帳の添上郡「嶋田神社」に比定され、「春日大明神垂跡小社記」には春日社の末社紀伊神社の祭神の一つに島田明神がみえ、「大乗院寺社雑事記」応仁2年(1468)10月15日条にも島田明神は紀伊社四所の一とされている。
(大和・紀伊「寺院神社大事典」より)

  

神社入り口 社号標
「式内嶋田神社」
境内と割拝殿
本殿への石段参道
本殿玉垣内にいる大正9年生まれの狛犬
口蓋の線書がはっきりしていて、巻き尾が派手な狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(大正9年(1920)10月建立)
本殿
春日大社から享保12年(1727)第45次式年遷宮による造営時に、本殿の第二殿(経津主命を祀っていた旧本殿)を八嶋村へ譲渡された物です。
境内社:天児屋根命・ワノ下大神 境内社:金神
境内社:天照皇大神 布団太鼓蔵?