奈良豆比古神社

奈良市奈良阪町(平成17年1月2日)

奈良市の北端、京都府との県境にほど近い旧奈良街道沿いに鎮座する式内社で、地元では"奈良坂の明神さん"と呼び親しまれている古社です。御祭神は施基親王、平城津彦神、春日王で、春日大社との関係が深く、古くは奈良坂春日社と呼んでいたようで、石燈籠にも春日社と刻まれているものもありました。境内の樹齢千三百年の樟の巨木は県の天然記念物に指定されています。本殿は一間社春日造が三殿相並んでいて、中央が産土の神・平城津彦神(奈良豆比古神)、右側に志貴皇子(施基親王ともいい、天智天皇の第七皇子。光仁天皇の父)、左側に春日王(志貴皇子の第二皇子で矢田原太子と号し、土俗矢幡神という)。社殿が新しく彩色もとても綺麗だと思っていたら、この神社は二十年毎に御造替が途切れることなく行われているという事でした。納得!今般手入れもせぬ儘放置される社殿が多い中、この神社の氏子さん達に尊敬の念をおぼえました。又、十月八日宵宮に行なわれる翁舞は県の無形文化財に指定され『歌舞音曲の神』として芸人さん達の崇敬を集めている様です。(奈良豆比古神社由緒書きより)

(昭和18年12月建立)

(明治37年建立)

神社入口、明神鳥居

神殿狛風の威張り狛犬。吽に角有り。

浪花系ではあるけれど素朴で控えめな団扇狛犬

神門

春日鳥居と春日造の本殿

本殿前のふくよかなワンコ狛犬

左殿、春日若宮のほとんど石くれと化した小さな神殿狛犬

中殿、奈良豆比古神のにこやかで優しい神殿狛犬

右殿、矢幡大神の江戸はじちゃんを彷彿とさせる神殿狛犬

ここの神殿狛犬は全て刳り抜きが無く、摩耗も激しく、
かなり古いのかしら?と思わせる雰囲気を持っています。

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