生駒山口神社

生駒郡平群町櫟原5-1(平成23年1月6日)

東経135度41分53.57秒、北緯34度38分33.97秒に鎮座。

 この神社は近鉄生駒線・元山上口駅の北西約800mに鎮座しています。
 小丘上に社地があり、入口から境内までは直登のきつい石段を上がっていきます。玉砂利が敷かれ、綺麗に整備された境内中央奥に、狛犬に護られた割拝殿、瑞垣内に銅板葺朱塗春日造りの本殿が建立され、その左右には同じく綺麗に彩色された境内社が数社建立されています。
 奈良県内には○○山口神社が多く祀られており「延喜式神名帳」にも、大和国には14社の記載があり、いずれも大社だそうです。サイト「神奈備にようこそ」によると、現在も論社を含めて16社確認できます。
  夜支布山口神社[やきふやまぐち]「素盞嗚命」奈良県奈良市柳生町字神野宮308
  生駒山口神社「素盞嗚命、櫛稻田姫命」奈良県生駒郡平群町大字櫟原字滝の宮5-1
  巨勢山口神社[こせやまぐち]「伊弉諾尊、伊弉冉尊」奈良県御所市大字古瀬字高社303
  鴨山口神社「大山祇命」奈良県御所市大字櫛羅字大湊2428
  當麻山口神社「大山祇命、天津彦火瓊瓊杵命、木花佐久夜比賣命」奈良県葛城市當麻町當麻1081
  大坂山口神社「大山祇命、須佐之男命、天兒屋根命」奈良県香芝市穴虫3140
   大坂山口神社「大山祇命、須佐之男命、稻倉魂命」奈良県香芝市逢坂831
  吉野山口神社「大山祇神」奈良県吉野郡吉野町山口634
  長谷山口坐神社 「大山祇大神、天手力雄神、豐受姫命」奈良県桜井市大字初瀬字手力雄4593
  忍坂山口坐神社[おしさかやまぐちにま]「大山祇命」奈良県桜井市大字赤尾字宮ノ下42
  飛鳥坐神社境内摂社の飛鳥山口坐神社 「大山津見乃神、久久乃知之神、猿田彦乃神」
      奈良県高市郡明日香村大字飛鳥字神奈備708・709
  畝火山口神社 「氣長足姫命、豐受比賣命、表筒男命」奈良県橿原市大谷町248-5
  耳成山口神社 「大山祇命、高皇産靈神」奈良県橿原市木原町490
   山之坊山口神社[やまのぼうやまぐち] 「大山祇命」奈良県橿原市山之坊町304
  石寸山口神社[いわれやまぐち]「大山祇命」奈良県桜井市大字谷502
  都祁山口神社[つげ] 「大山祇命 配 久久迩知命、波爾夜須命」奈良県天理市杣之内町896
 御祭神は素盞嗚命系と大山祇命系に分れていますが、山口神社が古代から大和の人々にとって大切な神と神社だったという事が伺える様な気がします。


 御祭神:素盞鳴命、櫛稲田姫命
 祭礼日:歳旦祭・1月1日、祈念祭・2月11日、大祭・10月10日、新嘗祭・11月23日、月次祭・毎月1日15日28日
 特殊神事:御はき築きの祭・9月28日、こうり取りの祭・9月30日
 境内社:猿田彦社・八幡社・巌島社、春日社、稲荷社、夷社、大神社
 由緒:延喜式生駒山口神社は古は大社にして新嘗祭には勅使参向、朝廷より幣帛献進されるを例とした。古書に伊古麻山口神社と記されてあるが、何時の時代よりか不詳なるも現在の神社名を称されるに至った。
 県下式内社14神社の一つで瀧の宮の別名がある。

社頭
入口に立つ一の明神鳥居 鳥居に掛かる額
「山口神社」
鳥居後ろ、石段参道脇にいる建立年代不明の狛犬
狛犬の拡大写真はこちらで
石段参道の様子
境内入口
境内の様子
拝殿前にいる天保11年生まれの浪速狛犬
吽には角があり、顔の作りも姿態も丁寧に作られた、素晴らしい出来の狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(天保11年(1840)庚子4?月吉日建立)
割拝殿
拝殿にかかる額「生駒山口神社」 拝殿にかかる額「祇園社」
拝殿後ろに立つ二の鳥居と銅板葺朱塗春日造りの本殿
境内社:夷社 境内社:稲荷社
境内社:巌島社 境内社:春日社
境内社:猿田彦社・八幡社 境内社:大神社
正一位白一大明神 神武天皇遥拝所