実盛神社

諫早市小長井町牧678番地付近(平成24年8月20日)

東経130度10分31.63秒、北緯32度55分27.88秒に鎮座。

 この神社は小長井CCの東に鎮座しています。竹崎街道の北に位置するこの社は斜面を利用して社地が造られた為、石垣が組まれた上にある境内へ上がるには石段が必要で、境内入口には鳥居が建立されています。参集殿兼用の様な感じの拝殿を裏に回ると、又、石垣が組まれ上の覆い屋内に、石祠の御本殿が建立されています。

 御祭神:斉藤実盛
 祭礼日:12月8日
 由緒:実盛神社の祭神は、平家方の武将で斉藤実盛と言われ、源平時代の篠原の戦、寿永2年(1183)6月1日、木曾義仲の軍と戦い斉藤実盛は白髪を染めて若者のように勇戦していたが、そのとき戦場の稲株につまずいて倒れ、そのすきを敵の手塚太郎光盛に首を取られ、ついに討ち死にした武将である。
 その頃、蝗(いなご)による稲の被害が大きく、これは斉藤実盛が稲株に足を取られた事を無念に思い斉藤実盛が稲の害虫となり稲にあだをしているのではないかと言われるようになり、農民のあいだに実盛の霊を鎮める祭りをする風習が始まったと言われている。
 享保17年(1732)頃、特に西日本各地で蝗(いなご)の被害による大飢饉が起きている。
 御神体は石組みの祠に烏帽子をつけ左に刀を差し右手に采配を持った石像を祀ってあり、御神体の右側面に安永2年6月吉辰日(1773)左側面に世話人原田覚兵衛平、併村中と朱入りの刻名がみられる。
 此処にこのように実盛さんを氏神として祀っているのは、牧部落の先住民が熊本方面から来た平家の落人と言われているからであろう。
 牧部落の先祖は実盛さんを氏神、五穀豊穣の神として祀り毎年1月15日に初祈祷を行い、田祈祷、願成就、五穀成就には浮立を奉納し、灯籠祭りが旧暦の8月8日、 実盛神社の祭礼日は12月8日となっている。

社頭
境内へと上がる石段参道
境内入口に立つ台輪鳥居 鳥居に掛かる額
境内の様子
拝殿
拝殿裏側の本殿へと続く参道と石垣
本殿へと続く石段参道
本殿覆い屋
石祠の本殿
御神体
裏山の竹林