手長神社

諏訪市上諏訪 (平成17年4月30日)

この神社は諏訪湖の東、茶臼山の中腹にあり、国道20号線・諏訪郵便局横の階段を登ると上諏訪中学校、その横に鎮座している諏訪大社上社境外摂社です。手長さんがどんな神様なのかを知らないでその名称に惹かれてやって来ました。由緒によると、古くは手長宮・手長大明神と称され近隣の産土神でしたが、近世には高島城の丑寅の方角に位置するため諏訪藩の総鎮守として崇敬をあつめていたようです。7年ごとの式年御柱祭は諏訪大社に継ぐ規模といわれており、氏子達は夜間に4本の御柱を230段もの石段をものともせず引きあげるといいます。御祭神は手摩乳神(てなずちのかみ)。素盞嗚尊の妻となった奇稲田姫神の母神で脚摩乳神と夫婦神、上社祭神の建御名方命の祖先です。この脚摩乳神を祀る足長神社も諏訪市にはあったようで、気がつかずに帰ってきたことが残念でたまりません。御神徳は家庭円満、子育ての神として崇敬されてきました。諏訪市天然記念物に指定されている手長の森の社叢が階段登りの疲れを癒してくれる、落ち着いた神域の雰囲気がとても感じられる神社でした。

(昭和11年12月建立)

国道からの参道入口と一の大鳥居

二の鳥居から後ろを振り返る

二の鳥居、未だ階段は続きます。

境内側面

目を大きく見開いて、来る者を品定めしているしょうわ狛犬

神楽殿

最後の階段脇には
平成14年建立の狛犬が

  拝殿と左右片拝殿、回廊
立川流初代棟梁、立川和四郎富棟
により1788年に建てられたものです。

拝殿前にはこんな子沢山の狛犬?さん達がいました。

拝殿の素晴しい彫刻の数々

欄間の唐獅子牡丹

鬼気迫る木鼻狛犬

登り龍・下り龍

何カ所かで見たこのとぐろを巻いた綱。御柱祭で使うのでしょうか?それとも蛇を現しているのでしょうか?

神社の静謐さ、神域の雰囲気を
助長しているように感じる回廊

本殿

境内社・弥栄神社。
この社殿は手長神社の旧本殿です。