先宮神社

諏訪市大和3(平成17年4月30日)

この神社は諏訪市市街地の北の外れに近く城北小のすぐ南に位置します。由緒書きによると古くは新海宮社・鷺宮・鵲宮と呼ばれていたらしいのですが、私はその成り立ちから鑑みて、諏訪の神より先に坐します神、と云うことでこの神社名になったのでは・・と直感してしまいました。御祭神は高光姫命・別名で稲背脛命(いなせはぎのみこと)といい、諏訪大社の祭神・建御名方命が出雲より諏訪の地に遷御された以前より、すでに原住民の産土神であったと古事記の国ゆずりの神話の一節にあります。建御名方命が諏訪神社に鎮座した当時、国ゆずりのため抵抗しましたがついに服従し、現在の社地に鎮座することになり、この事により他地に出る事は許されず、境内前の小川に橋を架けないとの言い伝えがあり、そのため今でも神社の前を流れる幅50センチほどの小川は、律儀にも神社の前だけ蓋がありませんでした。神様の世界も人間世界と同様、色々と大変なことがあったのですね。

(昭和14年9月建立)

神社入口

境内の様子

厳ついお顔のしょうわ狛犬

拝殿

本殿

この一跨ぎすれば越えられる程の小川が
高光姫命にとっては越すに越せない結界と
なって長い年月を此の地で過して
居られるのですね。