阿智神社(奥宮)

下伊那郡阿智村智里497(平成23年4月30日)

東経137度42分25.04秒、北緯35度27分38.42秒に鎮座。

 この神社は昼神温泉に鎮座する前宮から、阿知川に沿って2km余上流の、本谷川と黒川が合流して阿知川となる半島状の大変風光明媚な場所に祀られています。
 鎮守の杜には老木が欝蒼と茂り、自然石の社号標や「篝薪神楽 吾道太神宮」碑、鳥居が立つ入口から南に向かって階段が造られています。境内には篝薪神楽を奉納する為に石製の綺麗な神楽舞台が造られ、相対して妻入りの拝殿、鞘堂内に流造の本殿が建立されています。境内右手の小丘には、古代の祭祀遺跡といわれている苔蒸した岩・磐座があり、注連縄が掛けられ大事に護られていました。

 御祭神:天思兼命、天表春命
 祭礼日:10月13日・奥宮祭
 由緒:この丘陵は昼神に祭られている阿智神社の奥宮です。
 昔から村人は「山王さま」と親しみをこめて呼び、小丘を阿智族の祖天表春命の墳墓「河合の陵」と名づけて信仰を集めてきました。
 丘の頂、玉垣に囲まれた巨石は磐座であると云われてきました。
 このごろこの巨石を囲む遺構が発見され、いよいよ磐座であることが確かになりました。
 磐座とは古代の祭祀場において神霊が降りてきて鎮座したところです。この地が阿智神社の祭神、八意思兼命(天思兼命)・天表春命の鎮座地であるとともに、全国の総本社であることがうかがえます。
 この二神は信濃国に天降って阿智の祝の祖となったことが平安時代初期に編された「先代旧事本紀」に記されておりますし、天思兼命は「古事記」「日本書紀」に高天原随一の知恵の神として登場しています。

社頭
神社入り口
入口に立つ靖国鳥居

社号標 「篝薪神楽 吾道太神宮」碑
参道の様子
境内入口
入口から見る境内全景
境内の様子
篝薪神楽舞台
拝殿
拝殿内の様子
本殿

元宮の磐座全景
元宮の磐座鳥居
元宮の磐座
神社東側、本谷川と黒川が合流して阿知川となる辺りの淵