佐々屋幾(ささやき)神社

大町市社閠田(平成18年10月15日)

 この神社は南に1.8km程の仁科神明宮案内板の地図に載っていたので、塩の道を通って参拝させて頂きました。閠田の集落と塩の道を挟んで反対側の山の斜面に鎮座しています。大峰の西山麓にあたり、道路に面した入口の伊勢鳥居を潜ると、鬱蒼とした森の中を緩い階段の参道が続きます。普通境内は明るく開けているところが多いのですが、ここは社殿も含め全て昼尚薄暗い木々の下に埋もれた感じです。その昔御祭神となった妹耶媛が仁品王に見初められ、愛を私語(ささや)かれたという伝承に相応しい雰囲気といえるでしょうか。
 御祭神:木花咲耶媛命、天津彦瓊々杵命、妹耶媛命地主神
 由緒:社伝によると、「妹耶媛大明神謄冊写」に、古老曰く「白雉4年(654)に神社再建」とあり、江戸時代までは私言大明神、妹耶媛大明神と呼称されていた。」とあります。(長野県神社庁神社と文化参照)
 その後、私言(ささやき)が佐々屋幾(ささやき)と変化したのですが、私言大明神の名称は、垂神天皇(紀元前29〜西暦70年)の御代に安曇の地を開拓した仁品王が、宮本に仁科神明宮を建立しました。その参拝時に家臣日光白水朗の妹を見初め私言かれたので、妹は御所にあがり妹耶媛の名を賜り王の妻となり、仁科氏の祖となったという伝承が残り、それが「ささやき」の由来となったという事です。

社号標 神社入口の伊勢鳥居
参道は鬱蒼とした森の中、
緩い階段の登りです
境内の様子
拝殿 高床の本殿
本殿脇の境内社 纏められた境内社、左から
?社、山神社、琴平社、皇大神宮、
八幡社、疣社、戸隠神社
社務所