戸隠神社宝光社

長野市戸隠(平成19年9月23日)

 この神社は信越本線・黒姫駅から36号線で西に向かい、約14km位走ると奥社が鎮座し、そこから更に2.2kmほどで中社、更に約2kmほど下ると右角に鎮座しています。スキーシーズンにはこの社のすぐ近くの宿坊にお世話になるので、戸隠五社の中では宝光社が一番身近に感じられます。でも何度登ってもこの社の階段は、老いの身にはこたえますが…。
 深い社叢の中、急な階段が一直線に境内へと続き、その途中右側には末社群と境内社が一社祀られています。文久元年(1861)造立、入母屋造の社殿はとても大きく、見事な彫刻が至る所に施されています。この社殿彫刻は何度見てもため息が出るばかり…。

 御祭神:天表春命
 例祭日:1月3日・歳旦祭・講社祭、2月節分の日・追儺祭、4月28日・月並祭、5月3日・5日・12日・16日・20日・月並祭、5月16日・祈年祭、6月30日・大祓式、7月15日・月並祭、8月16日・例大祭、月並祭、9月2日・末社祭、9月15日・月並祭、10月15日・月並祭、11月24日・新嘗祭、12月30日・大祓式・除夜祭
 由緒:第62代村上天皇天歴3年(949)本社の相殿として奉祀されていましたが、第70代後冷泉天皇の康平元年(1058)奥社より分祀奉斎されました。中社の御祭神天八意思兼命の御子様で開拓学問技芸裁縫の神 安産の神 婦女子の神 子供の神として萬民弥栄の上に高大なる御神徳を恵み給う神様です。

社号標 神社入口
下の境内にいる暢気なおじさん顔の狛犬達 急な石段の参道
昭和2年(1927)生まれの狛犬
下の境内にいる暢気なおじさん顔の狛犬は、頭が大きく、まん丸目には瞳が描かれ、小鼻の脇に渦巻き髭を生やしています。一応江戸流れの亜流の様ですが、素朴で見ていると心温まる狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(昭和2年(1927)5月1日建立)
石段途中右側の末社群入口と祠
石段途中右上の境内社、入口と社殿
境内社の木鼻狛犬
極小さな物ですが、しっかりとした造りの良い狛犬です。
境内社横から上の参道 もうすぐ境内です
文久元年(1861)造立、大きく彫刻が見事な入母屋造の社殿
社殿内の様子 社殿中央の梁には
龍が噛みついていました。
唐破風下の鳳凰
挙鼻の龍と軒下の麒麟、鶴
鶴は品があり、龍は今にも飛び出してきそうです。
軒下にも波間に龍が二匹
木鼻は実に堂々とした狛犬と象です。
頭貫下に浮かぶ波間の麒麟
社殿の欄間、前面には狛犬、側面には干支の動物らしき物が彫ってありますが、側面は殆どが落ちて無くなってしまったようです。生き生きとした良い彫りなので残念です。


冬の戸隠神社宝光社   (平成14年12月15日)

毎年スキーの時にはこの神社のすぐ近くに宿をとります。
昔の宿坊で雰囲気はとても良いのですが室内の寒さにはまいります。
それでも行くのですから余程良い所が有るのでしょう。
神社入口 階段途中の素木鳥居
雪の綿帽子を被った狛犬達
まだ続くツルツル滑る階段 彫刻の見事な社殿
雪中の小さな摂社