熱田神社

伊那市長谷溝口宮之久保1993-1(平成23年4月29日)

東経138度5分30.67秒、北緯35度47分10.64秒に鎮座。

 この神社は美和湖東に鎮座しています。伊那の市街地からは約20km程東南東の山間にありますが、本殿の彫刻が素晴らしいとの情報があり参拝させて戴きました。
 152号線から一本東に入った生活道路から、神社の豊かで大きな森が見え、大樹の間に付けられた石段の上に、鳥居が建立されています。鳥居を潜り、又石段を数段上がると、参道は左に曲がり、石碑の脇を進むと右手が境内の入口です。境内左手に市指定有形文化財の舞宮が配され、中央に妻入り唐破風付きの拝殿、その後ろに鞘堂と春日造柿葺屋根の本殿が建立されていますが、本殿は情報通りの素晴らしい造りです。その他、本殿脇に二社、境内に二社の境内社が祀られています。

 御祭神:日本武尊、天照大神、八劔大明神
 祭礼日:秋季例祭・10月
 境内社:蚕魂神社、オカミ神社他
 由緒:熱田神社の創建年は不詳ですが、伝承によると日本武尊が東夷東征の帰りにこの地を訪れ、住民の安寧を祈り小祠を建立したのが始まりとされ、その後、日本武尊を偲んだ住民が熱田神宮の分霊を勧請しました。
 熱田神社は住民の産土神でしたが広く知られる存在で、南北朝時代の公卿である藤原成文が歌った「信濃なる伊那てふ里の片辺にもめぐみあつたの神の御柱」は熱田神社のことを指していると言われています。
 現在の本殿は宝暦12年(1762)に氏子の浄財で建てられたもので三間社入母屋造、棟梁は地元の高見善八、彫刻は関口文治郎、向拝の目貫き龍は享和元年(1801)に奉納されたものです。建築は元より木鼻の麒麟や肘木の唐獅子・象・龍、隅木の獏など多くの精細な彫刻が施していて伊那の日光東照宮の別称があります。現在の本殿は明治時代に建てられた茅葺の覆屋の中にあり保存状態も極めて高く覆屋と共に国指定重要文化財に指定されています。
 又、境内左手奥にある舞宮は以前拝殿前にあったものを昭和11年に移築したもので、芝居や踊りなどの舞台として活用された文化的価値も高く平成元年に伊那市指定有形文化財に指定されています。
(サイト「長野県WEB観光案内所」より)

社頭
神社入り口
社号標
「邨社熱田神社」
入口に立つ明神鳥居
手水舎
石段参道
境内入口
境内入口に居る岡崎現代型狛犬
境内の様子
社殿全景
拝殿
拝殿に掛かる額「熱田大神宮」
本殿鞘堂と春日造柿葺屋根の本殿
本殿は、宝暦13年(1763)、大工・池上善八郎(本姓:高見)により建立されたもので、重要文化財に登録されています。色彩が豊かで、非常に多くの彫刻が施された、素晴らしい建築物です。萱葺きの鞘堂の板の隙間から覗くことになりますが、江戸時代の彫刻技術を肌で感じ取れる貴重な存在で、「伊那日光」と呼ばれるほど豪華な社殿は、専門的では無い私達素人にも、興味をそそられる存在です。
本殿と彫刻類拡大写真はこちらで
右脇殿
左脇殿
石碑群 石碑群
境内社:蚕魂神社
境内社:オカミ神社
オカミ神社覆い屋内末社 オカミ神社覆い屋内末社

市指定有形文化財・舞宮
「前宮」とも「神楽殿」とも呼ばれ、以前は拝殿前にあったものを、昭和11年に移築したもので、芝居や踊りなどの舞台として活用され文化的価値が高い建築物です。
御宝庫
ご神木
鎮守の杜