伍社宮

安曇野市三郷明盛(平成18年10月)

【狛犬情報・ジンジャーさんより】
 同地区の熊野神社の近くです。熊野神社タイプの社殿で、より規模は小さめっぽいです。祭神は説明板が無い?ためわかりませんでした。明治41年作成の黒い石の狛犬さんがいます。頭にそれぞれ宝珠と角があります。石を積み上げた置き方がここらへんでは珍しいと思いました。

 この神社はJR大糸線・中萱駅の西南西約1.2km、地図に載っている熊野神社の西南西300mに鎮座していますが、私の地図には記載がありません。ウェブ上の地図リンクサイト・MapFan Webで調べやっと分かりました。社地はそんなに広くは無さそうですが、一間社流造の本殿(文政12年・1829)と天保6年(1835)〜明治31年にかけて奉納された加藤清正像などの絵馬8枚が市指定文化財となっています。ジンジャーさん同様、私にも創建・御祭神などの由緒は分かりませんでした。

神社入口
両片拝殿付き拝殿
境内手前には「千度石」も見えます。
拝殿の扁額
明治41年建立の獅子山。
阿は角を、吽は宝珠を付け、右側足下には大きな子狛が親を仰ぎ見る姿があります。私達は長野県では獅子山を見たことがありません。とても珍しいものですね。獅子山は江戸時代晩期に派手好きな江戸で創作されたものです。関東近辺では時々見かけますが、関西などには皆無かと思われます。ここ長野県は丁度その中間くらいに当たりますから、何方かが獅子山の存在を知り、東京の石工さんを呼んで造らせたのでしょうか? それにしても江戸風の良い狛犬です。特に吽の親子は最高ですね。ここまで生き生きとした表情で端正な狛犬は、本場東京でも余り見かけません。毛の流れは複雑でありながら滑らかな動きを見せ、全体像も力強く均整がとれ、創意工夫が良く成されています。ジンジャーさんにもっとよくお聞きして、ここにも行けば良かったと、今更ながら後悔しています。
(明治41年建立)