駒宮神社

日南市平山1095(平成21年1月5日)

東経131度24分51.55秒、北緯31度35分52.22秒に鎮座。

この神社は、日南線・油津駅の北東2kmm程の辺りに鎮座しております。三が日も過ぎた五日に訪れたのですが、境内には参拝者が結構たくさん居て、ここ宮崎は何時まで正月なのだろうか・・・と考え込んでしまいました。

駒宮神社は人皇第一代神武天皇をご祭神と仰ぐ由緒の深いお宮で第四十一代文武天皇の御代に創建されたと伝えられています。また神武天皇は吾平津姫をお妃に迎えられ愛馬龍石号を友にこの地に住まわれた。小宮跡ともいわれています。
境内由緒書より。全文はこちら。

神武天皇少宮趾
日向シャンシャン馬発祥の地
駒宮神社
◆祭神 神武天皇
◆鎮座地 日南市大字平山一〇九五番地
◆例祭日 十一月五日
◆社殿 本殿(流破風造)三坪
     拝殿(千鳥破風造)二五坪
◆御創建 文武天皇元年(西暦六九七年)
◆由緒沿革
 当社は初代天皇神武天皇の幼少時の少宮趾として伝えられ、「駒宮大明神縁起」によると、弘治二年(一五五六)六月には駒宮領二町、足洗田一町を御供田として有していた。往古は相当な大社であり、神宮寺という寺跡があり神社の別当寺だったかもしれないが、安政元年の広渡川の氾濫で水没、また入田原に大馬場があって流鏑馬神事で賑わったという。
 鵜戸神宮の縁起に関連して、「駒宮アリ、神武天皇が舟釣リヲサレシ折、龍神カラ賜ッタ龍石トイフ龍馬ヲ祀ル。天皇御幼少ノ時、吾平山(境内地)二住ミ給ヒケルガ、折々鵜戸の父君ノモトニ通ヒ給ヒシ時ノ『駒繋ノ松』(舟繋の松)、草履石、駒形石ナドノ古蹟ガアル。」という。(『日向国神祇史料』)。
 また天皇が吾平山をあとに宮崎に向かわれる時、愛馬 龍石を草原に放たれたという『立石』(当社より約四キロ北上、鵜戸方面)は、その後『日本最古の牧場』となり、藩政時代は牧奉行が置かれ、その駒追には必ず馬を引き下し、駒宮に参る風習から、例祭には近郷近在から着飾った数多くの農耕馬が集まり賑わいを極め、『シャンシャン馬』もこれに始まり、シャンシャン馬踊りも農家の手により奉納されたという。
 棟札によると元禄の再興は正保年間の炎上によるもので、その後宝永三年(一七〇六)十一月に拝殿、宝暦十三年(一七六三)九月に造営が行われ、伊東家からは神領三石のほか領主参拝の都度、銀二両が奉納されている。明治維新に際し、平山神社となったが、のち駒宮神社と改められた。明治四十年二月神饌幣帛料を供進すべき神社に指定された。
 昭和九年の神武天皇御東遷二六〇〇年には少宮跳として全国奉賛会から顕彰され、本殿の修理と境内を拡張整備した。同十五年の紀元二六〇〇年祭には、県奉祝会の顕彰と地元氏子崇敬者の浄財で本殿の修理をはじめ、祝詞殿、拝殿などの大改修をおこない荘厳さを加え、現在に至る。
境内由緒書より。全文はこちら。

鵜葦草葦不合命の陵墓が吾平山陵だが、鵜戸神宮の境内摂社稲荷神社に入り口があります。この神社の由緒書の最後に吾平山駒宮神社社務所の文字が見えます。近くの油津は、古くは「吾平津」と呼んでいて、のちに「油」となまったという説があり、吾平山上陵というのは油津山上のことだと言う説もあるようです。文久3年(1863)、ここに飫肥藩が砲台を築こうとしたところ、土地が隆起して祠があったのでは、と思われる大石で囲った2ヵ所の廓室から銅、鏡、金環、玉、太刀などが発掘され、藩庁が立ち入りを禁止したこともあったそうです。因みに、宮内庁御陵墓参考地となっているのは鹿児島県吾平町の吾平山陵。ようするに吾平山は複数あり特定出来ないようです。なんと言っても神話の世界のことですから、当然かも知れません。

神社入り口。ここも飫肥藩に由来する古式門松のようです。詳細はこちら。

境内

左は神武天皇像。右は日向シャンシャン馬発祥地記念の駿馬竜石。手前の馬はあまりにリアルなので思わず本物の馬が居るのかと錯覚した位です。

拝殿

本殿

高い所から本殿を見ると縁に狛犬が見えます。

駒宮神社宮司・神崎直則さんに撮影の許可をお願いしたところ「入れる訳にはいかないが、私が撮ってあげましょう。」と言って戴き、自ら本殿の狛犬を撮影していただきました。その節は有難う御座いました。失礼乍ら禿げ親父のような、堂々とした体格の、そして愛嬌のある楽しい狛犬です。拡大写真はこちら。

天鈿女之社

御鉾の窟。詳細はこちら。

大元之宮

神日本磐余彦天皇・猿田彦之命・宮毘姫之命を祀る、宮毘之社。

宮毘之社をお守りしている狛犬。拡大写真はこちら。

龍神之池

祖霊社

境内の石仏

参拝の栞に載る絵馬

《主な祭典》
◇紀元祭 二月十一日
◇祈年祭・豊作祈祷神楽・煮花祭 二月最終日曜
◇神武天皇祭 四月三日
◇御神幸祭 十月最終日曜
◇例祭・新嘗祭 十一月五日
◇天長祭 十二月二十三日
《古蹟》
◇駒繋の松(舟繋ぎの松)
◇草履石・駒形石
◇御鉾の窟跡
◇御手洗池・天皇の井戸
《奉納行事》
◇シャンシャン馬踊り
◇大和神楽・獅子舞
《御神徳》
安産・病気平癒・交通安全・厄除
合格成就・必勝など
駒宮神社社務所
富崎県日南市平山一〇九五
電話〇九八七(二三)八五二〇
境内由緒書より。