津島本宮社

登米市迫町佐沼北方天形160(平成19年7月27日)

 この神社は登米市街地の西、長沼の畔の長沼フートピア公園南の県道1号線に面して鎮座しています。佐沼の津島神社の本宮ということです。道路から二十数段の石段を上がると境内ですが、正面には様々な彫刻が施された拝殿が建ち、その後ろに趣のある流造の本殿が建っています。境内左には多数の石碑が建ち、裏側に続く小道を行くと、何故かオランダ風の風車がド〜ンと目に入り、背後には涼やかで眺めの良い長沼が控えています。

 御祭神:素盞鳴尊
 例祭日:4月14日、11月23日
 由緒:天平2年(720)創建と伝わり、文治5年(1189)源頼朝が平泉を征討したあとの戦勝満願のお礼参りの後、代官・葛西壱岐守に命じて北方村に勧請したと伝えられています。
 天正19年(1591)豊臣秀吉の日本統一に最後の抵抗をした葛西大崎両氏は、士民連合して大一揆を起こし佐沼城に篭城しました。秀吉の命を受けた伊達政宗はこれを包囲したのですが、沼川深田の佐沼水域は難攻不落で、万策尽きた政宗は津島本宮に祈願したところ、惣然と白鷺の群れが飛来し、沼の浅瀬に降りたちました。この深沼が浅いと知った政宗は籠城軍を一気に攻め、城を落とすことが出来ました。
 慶長19年(1614)政宗は領主・津田民部影康に命じて佐沼郷の総鎮守とするため天形山より佐沼に分社し、これより天形を本宮と称しました。
 元来は祇園天王社と称していましたが、明治元年に神仏分離令が布告され、明治3年に佐沼の分社を津島神社と改称し、天形を津島本宮社としました。

神社入口 境内入口
拝殿 本殿
拝殿唐破風の鳳凰
拝殿挙鼻の松と鷹、欄間の飛天像
拝殿木鼻の龍
境内左脇の石碑群
裏側から見た社殿 長沼フートピア公園に建つ
オランダ風・風車
長沼フートピア公園から見る長沼