宮城野八幡神社

仙台市宮城野区銀杏町7-37(平成19年7月22日)

 この神社は仙石線・宮城野原駅と陸前原ノ町駅の中間、仙台医療センター北に鎮座しています。朱の鳥居を潜ると、神楽殿脇から参道は左に曲がっています。その神楽殿の向こうには、隣接した個人宅内に聳える樹齢1200年の苦竹の乳銀杏が雄大に聳えていました。枝振りや垂れ下がった根が見事で元気な銀杏です。境内正面には拝殿の前に昭和10年生まれの奇妙な鉄筋コンクリート製狛犬がいました。ある情報では仙台には3対のコンクリート製狛犬が奉納されているようですよ。

 御祭神:応神天皇、配祀:武甕槌神
 例祭日:9月15日
 由緒:桓武天皇の延暦17年(798・平安)坂上田村麿が男山八幡宮(京都・石清水八幡宮)の分霊を勧進して社殿を造営し、往古は生巣原八幡宮と称していました。康平5年(1062・平安)には源義家が武甕槌神を祀って戦勝を祈願したといいます。後醍醐天皇の御宇元弘2年(1332・鎌倉)陸奥守・北畠顕家が多賀城主でいた頃、社殿を修造し、弓矢並びに太刀を献じ武運を祈りました。その為北畠八幡宮の称号もあります。文禄年間(1592〜1595・安土桃山)国分盛重はこの地に築城し、この社を鎮守神として尊崇していました。後、仙台藩主歴代伊達氏も種々奉献し、崇敬も篤く、この頃は宮城野八幡と呼ばれていました。明治5年5月村社に列せられ、同40年3月、幣帛供進社の指定をうけました。昭和20年戦災に遭い、又、日本国有鉄道(現JR)の貨物駅用地と成り、昭和27年宮城野から現在地に遷座しました。

社号標 神社入口
昭和10年生まれの鉄筋コンクリート製狛犬
昭和に入っても、縦置き、阿吽の位置が反対の狛犬です。コンクリ製の狛犬は、この社と若林区河原町・須賀神社の2対が見られましたが、どちらも個性的で面白いですね。尼犬製作者の「尼犬」については詳しく調べている方がいらっしゃるので此方でどうぞ
狛犬の拡大写真はこちらで
(尼犬製作者・多田清  昭和10年(1935)8月15日建立)
拝殿 本殿覆い屋
神楽殿 末社と碑
隣接した個人宅内に聳える樹齢1200年、樹高32mの苦竹の乳銀杏
枝から垂れ下がった根が乳房のように見え、この木にちなんで、
このあたりの町名を銀杏町と言う様になったのだそうです。