宇佐八幡神社

仙台市泉区根白石館下36(平成19年7月23日)

 この神社は根白石中の西北西約300mに鎮座しています。地図には単に「八幡神社」とだけ記載されています。この社は白石城という戦国時代に国分氏の家臣の小領主が築城した東西150m、南北350mの規模を持つ山城跡に建立されています。石段上の境内は一面の草原で、正面には宇佐八幡神社社殿と兎口神社社殿が並び立ち、境内右手には愛宕神社社殿、鐘楼等が建ち、左手の枝垂れ桜傍には三十三観音堂が建てられています。

 御祭神:誉田別尊、第六天
 例祭日:4月第3日曜日、10月第3日曜日(神輿渡行)
 境内社:兎口神社、愛宕神社
 由緒:宇佐八幡神社は永正年中(1504〜1520)に彦山修験社によって伝えられたと言う説や、弘治2年(1556)白石参河守の城中に移転するという記述が神社明細帳に記載されているなど諸説があるようです。兎口神社は創祀は不明ですが、明治41年2月8日、平林の兎口神社(第六天)と愛宕山の愛宕神社が合祀され、愛宕神社社殿が移され社内に第六天が祀られました。
 兎口神社の御祭神・第六天とは長寿と結婚の守護神として信仰されていたようで、人間の1600歳を1日とし、16000歳の寿命を持つとか、男女を自由に交わらせる力があると信じられてきました。元々は、仏教で信奉されている「魔王の中の魔王」ということですが、いろいろな要素がくっついて、民衆の間に広まったと見られています。神道では、第六天に、伊弉冉尊 伊弉諾尊の前の代の面足尊・惶根尊をあてています。

入口の社号標「村社 宇佐八幡神社」と
「宇佐八幡神社」「兎口神社」と書かれた左右の灯籠
石段途中の靖国鳥居 この石段が境内へと続きます
石段上にいた大正2年生まれの狛犬
やや内向きに小首を傾げ、唯今熟慮中…?
狛犬の拡大写真はこちらで
(維持 大正2年(1913)9月15日建立)
宇佐八幡神社社殿 兎口神社社殿
愛宕神社社殿 出羽三山碑
鐘楼 境内の様子

三十三観音堂