東照宮

仙台市青葉区東照宮1(平成19年7月23日)

 この神社は仙台駅の北約2km、仙山線・東照宮駅の100m程西に鎮座しています。道路に面した石鳥居の奥は鬱蒼とした鎮守の杜となっており、石段の上の小丘上に境内があります。その石段には国指定重要文化財となっている沢山の奉納石鳥居が建ち並び、境内入口には国指定重要文化財の唐様、和様折衷の重厚な隨身門が建っています。拝殿は意外と質素な白木造りで、その奥に建つ華麗且つ落ち着いた佇まいの国指定重要文化財の唐門と透塀、同じく国指定重要文化財の壮麗な桃山風建築の本殿と対比を成しています。

 御祭神:徳川家康公
 例祭日:1月14日 どんと祭、2月3日・節分祭、2月17日・祈年祭、4月16日・宵祭、4月17日・例祭、4月第3土・日・春祭・神楽奉納、6月30日・夏越の大祓式、10月〜11月・七五三祝祭、11月23日・新嘗祭、12月31日・年越の大祓式
 境内社:足尾大神、古峯神社
 由緒:天正19年(1591)、葛西大崎一揆の視察を終えた徳川家康公が藩祖・伊達政宗公と宿陣された玉手崎と呼ばれた場所に、二代藩主・忠宗公が東照宮の勧請を願い出て、三代将軍家光公に許され、慶安2年(1649)普請が始まり5年後に完成しました。 造営に携わった総人数は834,835人、総工費22,443両といわれ、諸国に良材を求め、一流の工匠達を起用し、仙台藩の総力を挙げての大事業となり、伊達文化の粋を結晶したものです。
 以後、伊達家の守護神として尊崇され、藩主在国の年の9月17日の祭りの日には城下の町々から神輿渡御の先駆として山車が出て領内最大の祭礼でした。 この祭りは仙台祭と称され、江戸時代末期まで盛大に行われていたそうです。
 拝殿は昭和10年早朝に失火により焼失してしまいましたが、昭和39年原形に復興され現在に至っています。

社号標
「縣社 東照宮」
石鳥居(国・重要文化財)
伊達忠宗公の奉納によるもので部材は花崗岩、忠宗公夫人振姫の郷里備前国大島から運搬し建立されました。
参道脇の建立年代不明の鈴しょうわ
神橋と鎮守の杜 境内へと続く市有形文化財・石段と
国指定重要文化財・石鳥居

唐様、和様折衷の重厚な隨身門(国・重要文化財)
表参道からと境内側から

拝殿
拝殿内の様子

華麗且つ落ち着いた佇まいの唐門と透塀(国・重要文化財)
唐門は一間一戸、向唐門形式で銅瓦葺き。透漆塗り、扉には鳳凰、麒麟、唐獅子の彫刻。天井と垂木の間、蟇股、扉の綿板に金箔が張られた流麗な門です。

本殿(国・重要文化財)
左斜め前方と脇から
本殿の木鼻、黄金の狛犬
本殿角の柱の上には黄金の木鼻狛犬が二匹ずつ居ました
神楽殿