八幡神社

石巻市沼津八幡山27(平成19年7月24日)

 この神社は、石巻市から女川町に向かう234号線の真野金山バス停から町道に入り、200m程で左折すると左手の広い牧草地の中に、こんもりとした小丘と鎮守の杜が見えてきます。入口に「史跡 沼津貝塚」の碑が建っているのが目標となるでしょう。沼津貝塚は国指定史跡で、東西220m・南北160mの縄文時代〜弥生時代の貝塚です。発掘された出土品のうち、骨角製の釣針・銛などの漁具や櫛・垂飾品などの装身具、縄文土器などには優品が多く、重要文化財に指定されています。神社の鎮座するこんもりとした小丘上は、平安時代と推定される鶴子坂館の主郭部分で、伝説では館主は源義家と伝えられており、前九年の役の際に京ヶ森館に陣し安倍貞任を攻めたといわれています。鶴子坂(鶴小坂)の名は遠望すると鶴が首を長く伸ばして伏している姿に似ていることに由来しているそうです。

 御祭神:誉田別尊、配祀:伊邪那美命
 由緒:「敬神」碑によると、この社は往古から沼津部落を全望出来る八幡山重要史跡鶴子舘に鎮座し、伊達藩時代に建設された社殿は大正3年、昭和61年に改築されました。明治末期にはこの社の東方にあった熊野神社(伊邪那美命)を合祀しました。

神社遠景 参道入口左脇に建つ
「史跡 沼津貝塚」碑
参道の様子 神社入口
鳥居が曲がって見えるのは、写真の撮り方が悪いのではなく、鳥居そのものが傾いているのです。
石段前の二の鳥居 「敬神」碑
境内への石段 石段脇に建つ仏像
石段上にいる年代不明(江戸)の狛犬
建立年代の記述はありませんが、奉納者名が「願主 当村 治平」とありますので、江戸時代に間違いはないと思われます。やはり縦置きですが阿吽の位置は標準で、宮城県に多い内側の前脚を、後ろ脚手前まで引くタイプです。小顔で滑らかな良い彫りをしています。
狛犬の拡大写真はこちらで
拝殿 拝殿の社額
山を形取った石に社名が刻まれています。
本殿覆い屋 境内の石碑・末社等
阿修羅像