霜野日吉神社

山鹿市鹿央町霜野(平成24年4月6日)

東経130度39分16.37秒、北緯32度56分23.46秒に鎮座。

 この神社は55号線沿いに鎮座しています。
 神社の入口には大楠が聳え、境内左には火の見櫓が残されています。石段を上がり境内に入るとすぐ脇に構えと蹲踞の組み合わせの狛犬が居り、正面に建立された開放的な拝殿の軒下には「雨乞い」の御祈祷時に使用する大太鼓が吊り下げられています。其の後方には厄晴紀念碑等の石碑が二基建立されていますが、本殿へ上がる為の石段は拝殿から橋を掛けてしか行かれないようになっており、平常時には境内左手に造られた石段から上がって行くようです。双龍や力神さん等の素晴らしい彫刻で飾られた本殿の脇には合殿が祀られています。

 御祭神:大己貴神、国常立守、正哉吾勝神、国狭槌神、伊弉諾神、瓊々杵神、惶根神
 祭礼日:3月15日
 境内社:泉山神社、白山比盗_社
 由緒:嘗ての別当寺・康平寺のサイトに下記のように記されています。
 「康平寺を守護してきた日吉山王宮
 おそらくは、康平元年(1058)、比叡山延暦寺を手本にして、「康平寺」が天台系の山岳密教寺院として、霜野に進出した時、近江の坂本にある「日吉大社」から、同じく康平寺の守護神として勧請されたと思われる。現在の社殿は、江戸時代の宝永7年(1710)に建てられたものである。
 明治初年以降、神仏分離令が出され、「日吉神社」と呼ぶようになり、大正9年に建立された鳥居には、「日吉神社」とあるが、それ以前は、本地垂迹説に立ち、神仏混淆の名残から、「日吉山王宮」、または「山王権現宮」と言われ、江戸期に何度も再建・修復した拝殿の扁額には、「山王宮」と書いてある。
 もともとは、釈雙圓の『康平寺延寿院坊舎略記』に記してある通り、近江坂本の日吉大社のように、上七社、中七社、下七社揃った二十一社を祀ってあったと思われる。神殿内には今も、ご神体を収める神庫が3つある。」

社頭
神社入口
入口に立つ台輪鳥居 鳥居に掛かる額「日吉神社」
境内入口に居る昭和3年生まれの狛犬
昭和天皇ご即位の「御大典記念」に奉納された狛犬です。阿は構え、吽は蹲踞の組み合わせで、姿勢の違いだけでなく顔つきや彫りの感じが、かなり異なる狛犬達です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(昭和3年(1928)建立)
境内の様子
拝殿
軒下に釣られている大太鼓は「雨乞い」の御祈祷時に使用するようです。
拝殿内の様子
本殿
本殿長押上彫刻
雲間に舞う双龍が三区画に別れて彫刻されています。
全体図
本殿妻では力神(リキジン)さんが破風を支えています。

合殿
泉山神社(天御中主神)、白山比盗_社(白山比盗_)
厄晴紀念碑 屋根改築記念碑
市指定文化財・六地蔵
裏参道入口に立つ可愛い狛犬さんを乗せた一基だけの燈籠
燈籠と狛犬の拡大写真はこちらで

ご神木・市指定文化財の大楠
樹高・28m、目通り幹囲・6.8m、推定樹齢・290年