高橋稲荷神社

熊本市西区上代9-6-20(平成24年4月7日)

東経130度39分39.31秒、北緯32度46分46.35秒に鎮座。

 この神社は熊本駅尾西南西約3km、坪井川の南に鎮座しています。
 九州三稲荷又は日本稲荷五社の一つに数えられると云うこの社は、山の斜面を利用したお城のような石垣と、稲荷らしい煌びやかな彩色が目立つ鉄筋コンクリート造の社殿が、地形の高低差を上手く利用して造られています。
 表参道入口に立つ大鳥居を潜ると明治30年生まれの狛犬が参道脇で警護しています。参道左には社名不明のお社が祀られ、右には手水舎。中央に楼門のように壮大な神門が建立され、その中央を進むと石段。方向音痴気味の私はグルッと回り込むとどの方向に向かっているのか見当が付かなくなりますが、途中やや開けた部分に神楽殿が建立されており、またもや石段を上がると目の前がぱっと開け、正面に祈祷殿、社務所、御祈願受付所が見え、後ろを振り向くと山の斜面手前に、拝殿と本殿が建立されています。
 その右側に奥の宮総社・三吉大明神が祀られ、御祈願受付所左に奥の宮へと上がる石段参道入口があります。石段参道を上がりきるといよいよ稲荷特有の朱色の木製鳥居が立ち並ぶ「千本鳥居」。奥の宮では一番手前に位置する玉釼大明神から始まり、斜面を石段で降る源策大明神、参道左に祀られる峯吉大明神、聖徳太子堂との分岐点から右に降りていく元吉大明神、小丘上に祀られる聖徳太子堂を順に参拝していきますが、こちらのエリアは訪れる人も少なく適当な散策気分が味わえる長閑な参拝が出来ました。
 又、境内や奥の宮へと上がる石段からは素晴らしい景観の熊本の町並みや権現山、遠く有明海が展望でき、晴れた日の参拝はもう一つの楽しみ方も出来そうです。

 御祭神:宇迦之御魂大神
 祭礼日:歳旦祭・1月1日、初午大祭・2月初午の日、祈年祭・2月17日、特別祈願祭・9月1日、秋季例大祭・11月8日、七五三祭・11月15日、除夜祭・12月31日、月次祭・毎月1日、御縁日祭・毎月8日
 境内社:三吉大明神、玉釼大明神、源策大明神、峯吉大明神、元吉大明神、聖徳太子堂
 由緒:日本稲荷五社の一つに数えられる高橋稲荷神社は、明応5年(1496) 隈本(熊本)城主鹿子木親員氏が上代に出城を築いた折、その上代城の守り神として、京都の伏見稲荷神社の御分霊を勧請して祀ったのが高橋稲荷神社の始まりである。 年間の参拝者は150万人を数え、特に春を呼ぶ初午大祭には20万人の善男善女が参拝され、朝から夜まで広い境内は人波で埋る。
 初午当日の呼び物は、7回に分けて行われる「福餅まき」で、石垣上の祈祷殿より下の広場を埋める群衆に紅白の餅がまかれ、縁起のよい福餅を拾わんものと一生懸命で祭を盛り上げる。竜王松を横目に見ながら石段を上がっていくと
(「境内案内」」より)

 旧無格社・別表神社
 九州三稲荷(他は祐徳稲荷神社(佐賀県)と扇森稲荷神社(大分県))の一や、日本五大稲荷(他は伏見稲荷大社(京都府)、祐徳稲荷神社、豊川稲荷(愛知県)、最上稲荷(岡山県))の一とされる。また、阿蘇神社、出水神社とともに熊本県三大神社の一つとされている。
 2月初午の初午大祭には、多くの人が参詣する。
 明応5年(1496年)、隈本城の初代城主鹿子木親員が支城として稲荷山山頂に上代城を築いた際、城内鎮守のため京都の伏見稲荷神社から稲荷大明神を勧請したのに始まる。天文10年(1541年)上代城落城の際に稲荷神社も焼失した。
 江戸時代に入り、熊本藩主細川氏の菩提寺である海蔵寺の首座義本氏が夢で稲荷神社再興の啓示を受け、寛文元年(1661年)、現在地である稲荷山中腹に社殿を再建し遷座した。以降、熊本藩主細川氏の崇敬を受けた。
 明治維新の際に高橋稲荷神社に改称した。戦後は神社本庁に参加し、昭和41年(1966年)7月1日にその別表神社とされた。
(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)

表参道入口
下の境内の様子(パノラマで撮影)
参道脇にいる明治30年生まれの狛犬
狛犬の拡大写真はこちらで
(明治30年(1897)酉9月建立)
参道の様子
神門
神門内を上がって行く石段
石段参道踊り場に建立されている神楽殿
上の境内入口
祈祷殿
上の境内の様子
千鳥破風・唐破風付き入母屋造りの拝殿
拝殿内の様子
流造の本殿

下の境内参道左に建つ社殿
拝殿脇に祀られる境内社・奥の宮総社 三吉大明神

御祈願受付所と奥の宮へと上がる石段参道入口
竜王松と奥の宮へと上がる石段参道
奥の宮へと続く「千本鳥居」
境内社:玉釼大明神
諸業繁栄(建築、鉄工、茶道、武道)
境内社:源策大明神
(五穀豊穣、社運隆昌、家運隆昌、交通安全、勝利成就、学業成就、大漁成就、諸願成就)
 
境内社:峯吉大明神
(安産、子授け、縁結、夫婦円満)
 
奥の宮参拝道の石段
奥の宮参拝道
本社、元吉社分岐に立つ「千本鳥居」
奥の宮参拝道に立つ「稲荷神社」の額を掲げた石鳥居
奥の宮参拝道
元吉社、聖徳太子堂分岐
境内社:元吉大明神
(諸病気除災、悪疫除災、方位除災、水子除災)
 
 
奥の宮参拝道突き当たりから左にやや登ると、小さな小丘上に聖徳太子堂が建立されています。
鳥獣供養之碑
絵馬
上の境内から見る齋館北の庭園と、北参道入口に立つ大鳥居
奥の宮へと上がる石段参道上部から見る熊本の町並み