国造(こくぞう)神社

阿蘇市一の宮町手野2110(平成24年4月4日)

東経131度7分36.02秒、北緯32度59分10.51秒に鎮座。

 この神社は阿蘇神社から北に約4km、外輪山の麓に鎮座しています。
 神社入口南には下御倉古墳があり、社号標と鳥居が立つ入口から、参道は北西に緩くカーブを描きながら100程続き、宮園川に架かる神橋を渡ると、北に方向を変えます。宮園川左岸には境内社の水神社が祀られ、禊ぎ場に降りる石段が造られています。そこから石段を上がると二の明神鳥居が立ち、更に数段石段を上がると境内に入ります。境内正面には妻入りの開放的な拝殿、透かし塀内に本殿が建立され、社殿脇には全国的にも珍しい大鯰の霊をお祀りしている鯰宮と、門守社が祀られています。
 又、広いスペースがある境内右には嘗てのご神木・樹齢2000年以上という大きな杉「手野の大杉」の切り株と主幹が保存されています。
 阿蘇の外輪山の麓に鎮座する、杜に囲まれた静かで清々しい神社…阿蘇を訪れる際には、是非にも参拝をお奨めいたします。

 御祭神:速瓶玉命、高橋神、火宮神、雨宮媛命
 祭礼日:春祭(祈年祭)・3月28日、例祭(おんだ祭)・7月26日(古式神幸式あり)、秋祭(田実神事)・9月23 24日
 境内社:水神社、門守社、鯰宮
 由緒:肥後一ノ宮阿蘇神社の御主神健磐龍命の第一の御子で、延喜式内社(官社)に列せられ、阿蘇神社と同格に取りあつかわれて来た神社で、阿蘇国土開発と共に庶民に農耕の道を教え、畜産に植林にと万幸を与え、衆庶を愛撫し、仁徳を施された御聖徳と御功業により、第十代崇神天皇の朝に、阿蘇初代国造と定められ、同十八年阿蘇国造の神としてお祀りされた歴史ある古い神社で、現在の御社殿は、寛文十二年肥後の藩主細川五代綱利公の御造営なされたものであります。

 阿蘇の12神の内、速瓶玉命を始め4柱の神々を祭ってあります。阿蘇神社の本宮ですが、その北方にあるところから北宮ともいわれています。現在の社殿は、寛文12年(1672)細川綱利の造営で、県内でも有数の古い建築物です。境内には幹廻り12m、高さ60m、樹齢2000年以上という大きな杉があり「手野の大杉」ともよばれ、国の天然記念物に指定されています。(手野の大杉は、平成3年9月27日の台風19号により地上約11m付近より折れてしまい、国の指定は解除されました。)





社頭
神社入口に立つ一の明神鳥居
鳥居にかかる額 社号標
参道の様子
参道途中、宮園川に架かる神橋
宮園川禊ぎ場に降りる石段
石段参道
二の明神鳥居
境内入口
境内の様子
妻入りの開放的な拝殿
拝殿目貫彫刻・竹林の虎
拝殿長押上彫刻・龍
拝殿内の様子
拝殿内に掛かる額 左から
「速瓶玉命 高橋神」「北宮」「火宮神 雨宮媛命」
本殿

参道宮園川沿いに祀られる境内社:水神社
境内社:門守社
境内社:鯰宮
鯰宮社殿下の鯰さん
宝物庫?
手野のスギ
国造神社の主祭神である国造 速瓶玉命のお手植えの神杉と伝えられている、県下でも最大級の巨木で、国の天然記念物に指定されていましたが、平成3年の台風19号で、地上から11mの位置で折れてしまいました。そこで懸命な養生作業を行いましたが枯れてしまい、地上約11m付近より折れ、国の指定も解除されました。 これはその地上2.5mから7mの主幹です。
手野のスギの切り株
市指定天然記念物・朴の木


神社前にある下御倉古墳