天満宮

土佐清水市松尾(平成23年3月30日)

東経132度59分18.37秒、北緯32度43分50.66秒に鎮座。

 この神社は天神川が松尾漁港に注ぎ込む、河口近くに鎮座しています。
 27号線から一本南の生活道路沿いにあり、漁村独特の狭い急坂をウネウネと下りていくと、案内にもある「松尾神社境内アコウ自生地」の森が先にあり、その巨樹の大きさ・異様さに感嘆すると共に度肝を抜かれました。森を抜けるとそのまま境内の裏側に行き着きますが、その次に驚いたのは拝殿兼用の廻り舞台の大きさです。案内によると明治30年に造られた建物のようですが、今まで独立した舞台は見たことがありますが、拝殿兼用というのは今回が初めてです。拝殿内を覗くと床に円形の舞台があり、奥には本殿の正面が見えました。境内はその宮地芝居を見物する為でしょうか?広く明るく綺麗に整備されています。

 御祭神は管原道真公と思われますが、勧請年月・縁起・沿革等については案内がなく不明です。 

社頭
入口に立つ根巻鳥居 鳥居に掛かる額
参道の様子
境内入口
境内の様子

市指定有形民俗文化財・拝殿(廻り舞台)
拝殿がそのまま舞台として利用され、間口9m、奥行6m、廻り舞台の直径5mで心棒に固定されていて、心棒を廻すことにより舞台が廻る回転方式に特色があります。
拝殿(廻り舞台)内の様子
床に円形の舞台があり、奥には本殿の正面が見えます。
本殿鞘堂
ご神木 百度石

国指定文化財・天然記念物・松尾のアコウ自生地
本殿北の森はアコウの自生地となっており、3株のアコウの巨樹があります。樹齢300年で、幹とみえる部分は多数の気根が集結したものです。アコウはクワ科イチジク属の常緑樹で、寒さに弱い亜熱帯植物ですが、室戸や足摺岬周辺では所々生息しています。 親木に寄生して気根を垂らし、最終的には親木を覆いつくして枯死させてしまう、ガジュマルと同じ絞め殺しの樹木のひとつです。