鹿嶋神社

土佐清水市旭町 (平成23年3月30日)

東経132度57分40.89秒、北緯32度46分28.61秒に鎮座。

 この神社は清水港の最奥部に浮かぶ小島であった瓢箪島(現在は東側から埋め立てられ陸続きとなっています)に鎮座しています。
 27号線から鹿島公園越しに大きな森の瓢箪島が見えるので、右に清水港を望みながら入口まで歩くと、森の入口に鳥居と狛犬が建立され、由緒書きが掲げられています。鳥居を潜り進んでいくと、参道は緩く右に曲がり広場に出ます。広場右には大山祇神社が祀られ、突き当たりは清水港。その突き当たりを左に曲がり、綺麗な海と対岸の町並みを見ながら参道は島の東に向かいます。瓢箪島北西角が境内へと上がる入口で、参道の外側には海上渡御等の祭事に使用するのでしょうか?入口正面に短い岸壁が造られています。
 境内へと上がる石段参道途中に立つ二の鳥居傍には、明治33年生まれの土佐狛犬がおり、大きな森の中の石段参道を上がると、豪華な唐破風が付いた拝殿が建立されており、更に奥に弊殿と大きな本殿鞘堂が建立されています。珍しく社務所は拝殿奥に建てられ、境内社も二社祀られていました。
 この社の鎮守の杜は市指定天然記念物で、「樹高15mのイヌマキや、シイ、タブなどの大樹があり、豊かな植物群が繁っており、また、島であった頃の植生が残っているので特に貴重である。」そうですが、市街地に隣接した小島内の神社とは思えないほどの静寂が身を包む、豊かな森の中の心休まる神社でした。

 御祭神:鹿嶋神社・健甕雷男神、香取神社・経津主神、相殿神:塩筒男神、同 天神 管原道真公
 祭礼日:春祭・2月第3日曜日、夏祭・7月19日、秋祭・10月第3日曜日
 境内社:香取神社他
 由緒:鹿嶋神社創立造営は文明年間(1473年)御土御門天皇の御字常陸国鹿嶋郡霞浦より、時の豪商鍵屋嘉右衛門と言える者此処に分霊し、勧請せり 社殿は浜際に造営せしも宝永4年の大暴風波のため、傾倒して古文書では流失し、社殿を山中に移し、寛延4年(1752年)に改築、成就、享保6年(1722年)瓢箪島の南方に石段を築き足るも明和3年(1767年)御神託に依り是を廃して西方に改築す、現在の石段、即ち是なり、文政8年6月(1826年)国主の命に依りて御在役の出張あり、郷士を集めて瓢箪島の南方に砲台を築き異国船の防備となし、天保13年5月松平土佐守御巡覧ありて、当社において厳重な祭典を執行し 郷士及び足軽の面々に命じて砲台に拠り優劣の射的をなし、記念として国主依り扁額の寄進あり、鹿嶋大明神扁額及び砲台、火薬庫跡地、鹿嶋神社社叢は土佐清水市指定保護文化財

27号線から見える清水港と瓢箪島
社頭
神社入り口に立つ一の鳥居
参道の様子
鳥居を潜り進んでいくと参道は緩く右に曲がり広場に出ます。広場右には大山祇神社が祀られ、突き当たりは清水港。綺麗な海と対岸の町並みが良く見えます。突き当たりを左に曲がり、その海を右手に見ながら参道は島の東に向かいます。
瓢箪島北西角が境内へと上がる入口で、祭事に使用するのでしょうか?入口正面には短い岸壁があります。
岸壁から見た社頭
二の鳥居傍にいる明治33年生まれの土佐狛犬
やや腰を浮かした姿で、にこやかで素朴な顔は、見る者をホッとさせます。鬣や尾の渦の大きさや派手さは、土佐タイプ独特のものに江戸流が加わったような感じです。
狛犬の拡大写真はこちらで
(明治33年(1900)春正月吉祥日建立)
境内入口下に立つ二の靖国鳥居
石段参道の様子
境内入口
境内の様子
拝殿
拝殿に掛かる額
拝殿向拝下彫刻・鶴
拝殿目貫彫刻
拝殿木鼻・龍
幣殿
弊殿と本殿鞘堂
拝殿入り口から見る本殿正面
境内社:香取神社
境内社 社務所