熊野神社

南国市大�嚔ｳ2209(平成19年4月1日)

　この神社は吾岡山の南山麓に鎮座しています。入口の鳥居から続く参道は約200ｍにも及び、その間約100本のソメイヨシノが植えられ、この時期は特に色とりどりの花々で参道は賑やかになっています。毎年4月初旬には「貫之さくらまつり」が賑やかに開催されているようです。その参道の雰囲気とは打って変わって、吾岡山へと続く二の鳥居からは深い森と奇怪な岩石の点在する、まるで山岳信仰の聖地のような雰囲気の中を、長曽我部元親公時代に作られた自然石を組み合わせた階段が続きます。「大埆(おおそね)」の埆は、「石の多い痩せた土地(大辞泉より)」という意味ですが、そのお陰でこの地に熊野を模して神社や階段を造ったのが、今でも充分頷ける神聖な雰囲気が感じられる場所でした。
　
　熊野神社と石段の由来によると、
　御祭神：天照皇大神、伊弉册尊、速玉之男尊他
　由緒：天正三年(1575)秋、長曽我部元親公淡阿両国に出陣の祭必勝を祈願し、紀州熊野神を勧請すと縁記あり。故に熊野神社と云う。凱旋後に祭典料として田地八町八反を寄贈し、紀州の熊野神社と同じ「乱築構造」の手法で石段も造立したが、参拝に困難を極めたので第二次大戦後に現在の如く改修した。社務所前の石段が昔日の面影を止めている。(所々読めない部分があり、省略、抜粋しましたので、正確ではないかも知れません。)

243号線から見た神社遠景	入口の一の台輪鳥居

入口にいる天保7年(1836)生まれの浪花狛犬 火事にでも遭ったのでしょうか・体表が真っ黒に変色しており、吽は左前脚が切断されています。 　狛犬の拡大写真はこちらで
(天保7年(1836)9月建立)

参道約200ｍには約100本のソメイヨシノがトンネル状に咲き、 紀貫之をしのぶ花見の宴「貫之さくらまつり」が賑やかに開催されていました。
鎮守の杜に建つ二の台輪鳥居	「熊野神社と石段の由来」碑

階段途中の磐座？	由来に書かれた古の階段

社務所前、明治28年生まれの尻上がり狛犬。 ブルドックのような潰れた顔で、こんなにお尻を鋭角に突き出した狛犬はそうそう居ませんよね。尻上がりにしては珍しく尾が殆ど上に上がらず、渦を巻いた後に股の中央に流れています。 狛犬の拡大写真はこちらで
(明治28年(1895)5月吉日建立)

拝殿	本殿
境内左手の大岩二塊