伊都多(いづた)神社

南国市前浜境目橋詰441(平成23年4月1日)

東経133度39分47.57秒、北緯33度31分52.1秒に鎮座。

 この神社は高知龍馬空港の南西約1.8km、14号線に面して鎮座しています。
 社地は道路から1m位石垣が組まれた上に造られ、石段脇の玉垣の左右にどっしりとした天保2年生まれの浪速狛犬がいます。参道は真っ直ぐに北に向かい、2006年10月に竣工された荘厳な社殿へと続いています。境内左は広々とした芝生広場で、祭礼の賑やかさが想像されます。
 南へと続く道路が浜辺に行き着く辺りにお旅所があるようですが、この日は高知旅行の最終日で飛行機の時間が差し迫っていたので、次の機会に…と云うことで今回は省略。

 御祭神:伊豆那比当ス他
 祭礼日:元旦祭・1月1日、春祭・2月17日、夏祭 輪抜祭・旧6月15日、注連おろし・10月26日、御穀祭・11月2〜3日、御羽毛竹立祭・11月吉日、例大祭・11月10日、御神幸祭・11月吉日、秋祭・11月23日、月並祭・毎月1日
 境内社:一社
 由緒:勧請年月縁起沿革等未詳
当社は古来より前濱村並に三和村のうち細工所中ノ丁東場地区の惣産土神なり。
 室町時代長禄2年(1458)戌年卯月5日土州安芸郡和食村庄大日寺常住、尼妙亭鰐口奉納の記録あり。
 「土佐国田村下ノ庄前濱村伊都多神社二座、西殿伊都多大明神、幡多郡高知山ニ本社アリ。伊都坂ノ西也、何年カニ此ノ地御勧請有事未詳也」
 又、旧祠宮横田家ノ旧記ニワ「尾張国熱田宮ヲ勧請齋キ奉ルトアリ」
 按ずるに長禄2年以前より当社に御鎮座尊崇されていた古社であり、往時は特に「脚気」封じのお伊都多様として、土佐一円に病気平癒の為来拝され祭典等も随分賑やかに祭行された由。
 昭和27年8月10日宗教法人法により神社規則承認され神社本庁に諸属し今日に至る。
(「伊都多神社略記」より)

 伊都多神社は、伊豆那比当スを主祭神とし、伊豆田神社(高知県土佐清水市)を本社とする神社である。高知県南国市に二社が存在する。旧 郷社。
 惣産土神である伊豆那姫命を祭る郷中の大社として、古来より一円で信仰されてきたが勧請年月日・縁起説革等は不明である。  室町時代長禄二年(1458年)5月5日に土州安芸郡和食村庄大日寺尼妙亭鰐口奉納の記録があり、創建は少なくとも室町時代以前に遡るものと考えられる。前浜地区は弥生時代の集落跡も存在するなど、さらに古い可能性も指摘されている。
 往時は「脚気」封じのお伊都多様として、平癒祈願に土佐一円から来拝された。 昭和27年8月10日(第1059号)宗教法人法により神社規則承認され神社本庁に諸属し今日に至っている。
 祭神の伊都姫命が三柱の姉妹神であり、ことに前浜地区の次女神と田村地区の末女神が不仲であるという伝承に因み、かつては祭の際に田村地区のみこしが前浜地区の伊都多神社境内に石を投げ込んでいくという風習があった。しかし戦後、そのような風習は野蛮であるとして廃止の申し入れが行われ、現在では行われていない。
 伊都多神社の社殿は大正12年に屋根の修復を行った記録が境内石柱に残されているものの、建立時期不明の古社であった。しかし2005年に台風が高知県に相次いで上陸した際に社殿も大きな被害を受け、拝殿・本殿の修復事業が行われた。 総工費6千万円もの事業となり神社の自己資金で賄える額ではなかったが、地域住民の募金により5千万円もの資金が集まった。 主要な柱・梁などは以前のものを残しながらの修復再建となり、2006年10月に竣工している。
(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)

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社頭
入口に立つ根巻鳥居 鳥居に掛かる額
入口玉垣左右にいる天保2年生まれの浪速狛犬
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(天保2年(1831)卯8月16日建立)
参道の様子
変わり灯籠 手水舎
社殿全景
拝殿
本殿
本殿木鼻・龍
境内の様子
境内社