八幡宮

高知市石立町54(平成19年3月31日)

 この神社は37号線が鏡川に架かる橋・新月橋の南詰めに鎮座しています。境内は小高い丘の上に有り、参道は表も裏も鬱蒼とした木々の中を歩きます。丁度この季節は木々の新芽の淡い黄緑色や桜の花の薄紅色が常緑樹の濃い緑の中に混じり、とても雰囲気の良い杜を構成していました。明るい境内は綺麗に清掃され、社殿や境内社も良く整備されていました。

 御祭神:応神天皇
 例祭日:6月30日・輪抜け様、7月14日・夏祭他
 境内社:恵美須神社、竃戸神社、国津神社他
 由緒:勧請年月は不明ですが、宇佐八幡宮からの勧請と思われ、地元で信仰を集めていた社でしたが、戦国時代、長宗我部元親が岡豊城(おこうじょう)から大高坂山城(現高知城の山)に遷って来た際、この社が丁度大高坂城の裏鬼門(西南)に当たることから、居城鎮護の社として尊崇され、以来山内氏等の武士からも崇敬されるようになったと伝えられています。

神社遠景とご神木の大楠 神社表参道入口
表参道入口にいる昭和2年生まれの狛犬。阿吽の磨耗状態や苔の付き方が大分違います。眉毛が目の上に垂れ下がり、正面から見ると一寸情けない顔に見えます。昭和に入っても相変わらず、鬣や尾の大きな渦巻きは継承されているようです。
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(昭和2年(1927)1月吉祥日建立)
境内入口 拝殿
拝殿内正面 拝殿内に置かれた神輿
本殿 境内社
境内社三社拝殿
左から恵美須神社、竃戸神社、国津神社を祀っています。
境内社と一体ずつの小さな狛犬
裏参道入口の岩乗り、構えの一対。
鰓が張った角張った顔つきで、阿吽が反対位置にいます。鬣や尾の模様が派手です。
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(明治35年(1902)6月吉日建立)
裏参道の狛犬です。台座は阿吽共に昭和2年建立となっていますが、どう贔屓目に見ても阿は近年に建立された物です。心優しい土佐人は相方がいなくなった吽のために、何処かから阿を探してきてくれたのでしょうが、どうせ相手を探すなら、もう少し似通った相手を選んで下さったら良かったのに…と部外者は思うのであります。
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(昭和2年(1927)7月吉日建立)
裏参道鳥居前の昭和10年生まれの狛犬。この社では一番の新参者ですが、一番苔むして、今では一番貫禄充分な、存在感溢れる狛犬に成長しました。
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(昭和10年(1935)11月吉日建立)
裏参道の様子