田野八幡宮

安芸郡田野町(平成19年3月30日)

 この神社は国道55号線の田野西入口から東へ町の方に向かう道路に入ると、すぐ左手に鎮座しています。入口には大きな灯籠と石碑が建ち、鳥居を潜るとそぐに狛犬が二対控えています。100m程の平坦な参道が終わると、深い鎮守の杜に守られて、階段の上に境内があります。境内も古木の影に覆われ、結構暗い感じがしますが、行き届いた清掃や素晴らしい社殿に気分は爽快です。又、拝殿前には、遠野の「河童狛犬」よりも河童に似ている年代不明の狛犬が居ますし、本殿前には私達が「見返り狛犬」と命名した木製狛犬が優雅な姿で鎮座しています。
 こんなに素晴らしい神社ですが案内が無く、創建、由緒などは不明です。社殿は寛永7年(1631)に建立されたのち、拝殿や本殿は何回か立て替えられ、現本殿は安政4年(1857)に建てられたものだといいます。神宝に国書先導船、御神鏡や絵馬等があります。

神社入口
入口の天保15年(1844)生まれの浪花狛犬。
やや上向きで若々しい感じの狛犬です。
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(天保15年(1844)8月建立)
入口の昭和9年生まれの出雲構え獅子ですが。。阿の顔だけが殆ど無く、吽の顔しか分かりませんが、顔や尾の形が出雲の物とは少し違うような気がします。もしかしたらこちらの石工さんの製作かも知れません
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(昭和9年(1934)9月吉日建立)
境内への階段と鎮守の杜の様子 境内入口
横に広い拝殿 拝殿内の様子
拝殿前の建立年代不明の狛犬。
河童のような素朴な狛犬なので、もしかしたら古い物かも知れません。
吽には小さな宝珠のような突起が付いています。
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安政4年(1857)建立の本殿
本殿縁にいる木製神殿狛犬。顔を思い切り後ろに向けてお尻合いの仲のようです。高知市にはこのての参道狛犬が何対か居ますが、御本家はこの狛犬なのでしょうか?有名な京都・永観堂の「みかえり阿弥陀像」にも負けないくらい優雅な姿をしています。吽が片足を挙げているのは、下に玉か何かがあったのでしょうか?それとも単に気分を変えたかっただけなのでしょうか?木目がでていてかなり古い物と想われますが、亀甲模様や尾の装飾的な渦が良く残っています。
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