甲浦八幡宮

安芸郡東洋町河内(平成19年3月30日)

 この神社は阿佐海岸鉄道・甲浦駅のすぐ北に鎮座しています。境内から甲浦駅に止まる車輌が見えるほど駅の近くにありながら、深い鎮守の杜が有り、静かな佇まいを見せる素敵な神社でした。

 御祭神:応神天皇、富永伊織庄(?)吉
 祭礼日:1月1日・歳旦祭、1月15日・初祈祷、6月30日・夏越祭、旧6月15日・夏祭、旧8月15日・例大祭
 境内社:若宮神社
 由緒:由緒に関する案内はなく創建などと共に不明です。
 以前テレビで放送されたのですが、この社の例大祭では五穀豊穣・家内安全を祈願し、神輿が各地区を練り歩いた後宮入をしますが、神様は久々に神輿で外を巡り、まだ宮入りしたくないというお気持ちに為られます。ところが氏子達は神様に本殿に戻って頂きたく、必死に神輿の綱を引き本殿へお納めしようとします。この綱引きが延々と続き双方疲れ果てた頃、やっと神様も納得されて本殿にお戻りになります。この氏子と神様の神輿の綱引きが迫力満点でもあり、面白くもありという、興味深い祭礼です。
 又、3年に一度執り行われる太刀踊り「ひよこち踊り」も有名です。徳島県から伝わった太刀踊りで、県の無形文化財にも指定されている伝統ある奉納の舞です。洗練された美しい衣装で小太刀と大太刀を持って踊り、また演目には「花取り」や「扇踊り」の様に竹棒や扇を使った踊りも見られます。

神社入口 境内の様子
天保5年(1834)生まれの若々しい浪花狛犬。    狛犬の拡大写真はこちらで
(天保5年(1834)建立)
横に広い拝殿 流造りの本殿
本殿木鼻の龍。知的な顔で動きのある、良い彫りをしています。
本殿脇障子の彫刻
本殿左右脇殿二社
境内社・若宮神社 ご神木