八幡宮

安芸郡奈半利町(平成19年3月30日)

 この神社は国道55号線の貯木場西入口バス停付近から奈半利港へ向かうと、約450m程で右手に鎮座しています。入口の脇には境内社が一社祀られており、鳥居を潜ると参道は殆ど階段となっていました。境内には拝殿と大きな流造の本殿、境内社が一社、暖地性の植物の中に静かに建てられています。
 この社に案内はなく、創建・由緒などは不明ですが、この地は平安時代に京都の石清水八幡宮の社領だったこともあり、その関係で分霊勧請されたのかも知れません。又、10月第3日曜日に執り行われる大祭は、豊漁を祈願する海の祭りだということです。
 この社の鎮座する奈半利町は黒潮鉄道「ごめん・なはり線」の終着駅で、土佐日記にも「奈半の泊」として登場します。古より陸路・海路の要所で、背後に魚梁瀬美林などの木材の産出地があり、近代にはその集積地、移出港として栄えました。また樟脳生産・捕鯨・運輸などの産業は現在の町並の繁栄の基礎となり、町並みには有形登録文化財指定の建造物が点在しています。近年、奈半利港ではさんご礁が発見され、町の活性に一役買っています。(文部科学省HP 参照)

神社入口
入口鳥居前の文化10年(1813)生まれの浪花狛犬。若く溌剌とした感じの狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(文化10年(1813)正月吉日建立)
参道の様子 参道途中の神橋
拝殿 本殿
境内社 境内の様子
参道脇のムサシアブミ
暖かい地方の照葉樹林の中などに生えるテンナンショウの仲間ですが、
肉厚で艶のある葉を見ると如何にも南国…という感じがします。
入口脇の境内社