宇佐八幡宮

安芸郡芸西村和食叶木(平成19年3月30日)

 この神社は土佐くろしお鉄道・和食駅の北東約600mに鎮座しています。神社へ向かう道路脇にはナスやピーマンなどを作るビニールハウスが目立ち、黒々とした鎮守の杜は遠くからも良く見え、社地は県内でも有数の広さを有しているのではないかといわれている程の広さです。この神社入口には狛犬が4対も勢揃い、余りの意外さに夫と二人で大歓喜。鳥居を潜って参道を行くと、豊かな鎮守の杜に囲まれた境内には趣のある拝殿内に多数の奉納額が架かり、覆われてはいますが流造りの本殿は優雅な姿を見せ、境内社の多さにはこの社の歴史と由緒を感じさせるものがありました。

 御祭神:応神天皇、誉田別命、神功皇后
 由緒:案内が無く創建は不明ですが、大分県の総本社・宇佐八幡宮からの分霊・勧請で、後に応神天皇の母である神功皇后、そして平安京の鎮守だった石清水八幡宮も併せて祭られ、源氏の氏神となりました。大晦日から元旦にかけては、拝殿が開かれ中に入ってお参りをすることができ、また、総代さんによって祭られたお神酒もふるまってくださるそうです。

神社入口
この神社前まで来て、夫と二人でビックリ!! 
何と、鳥居前に狛犬が4対も勢揃い。
これは一挙にご紹介しなくては…と、拡大の写真を用意しました。
明治25年生まれの優雅な狛犬です。顔つきはおっとりとしていて、耳を横に伏せ、顔の脇の鬣を大きく渦巻き、頭頂から背にかけては綺麗に流しています。尾も複雑で綺麗な流れで作られています。
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(明治25年(1892)6月吉日建立)
文久4年(1864)生まれの浪花狛犬です。
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(文久4年(1864)正月吉日建立)
昭和2年生まれの狛犬です。一番の後輩なのですが傷みが激しいですね〜。四角顔でやや扁平、顔の横に広がる鬣がそれを余計に助長しています。鬣の厚味のある大きな渦と太い尾が特徴です。
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(昭和2年(1927)9月吉日建立)
嘉永5年(1852)生まれの首長狛犬。変わった狛犬です、滋賀辺りで明治時代に見かける、私が「花魁狛犬」と呼んでいる狛犬のご先祖でしょうか? 小顔で大きく横に張りだした鬣の上に耳を伏せています。後ろはベレー帽を被ったみたいに大きな渦巻きが見えます。土佐ではこの髪型の狛犬を何体かみかけました。
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(嘉永5年(1852)秋8月吉日建立)
境内入口 拝殿
拝殿内の様子 本殿
社名の分からない多数の境内社
  
鎮守の杜 参道から入口を振り返ると、町並みの向こうに
土佐湾の紺碧の海原が望めました。